情報屋が語る、危ない案件① 事業投資プレーヤーの肩書だけで信用するな!

お金が動くところには、いろんな人が集まってきますね。皆さんが事業投資をされる際、そこに登場するプレーヤーをどのように見極めますか?
とても魅力的な案件に期待をもって投資をした。ところがふたを開けてみると驚くような背景があったり……。そのようなリスクを避けるためにも、案件の見極めの手助けになるようなお話をお伝えできればと思います。

信用力が高そうな有名企業でも油断は禁物

大手企業だと信用して良いと思ってしまうことは、みなさん同意いただけると思います。大手でなくても、上場していたり、テレビコマーシャルに頻繁に登場したりすると、信用力が高く見えるものです。

弁護士法人東京ミネルバ法律事務所の破綻がありました。過払い金請求訴訟を主にしていましたが、まさか取り戻した過払い金を詐取していました。
しかも法律事務所のスポンサーは仲間の広告代理店。その資金背景が……というのは一瞬驚きました。

事業投資案件を持ちまわる人物には注意すべき

さて、魅力的な事業投資案件を持ち込んでくれた人が信用できる人物か? その見極め方をお話しします。

例えば、あなたがとても信頼している友人からある人物を紹介されたとしましょう。しかも上場銘柄のスポンサーになっている投資ファンドの執行役員だったりしたら信用してしまうものです。

しかし、そこで覚えておいていただきたいことがあります。
それは執行役員もしくは顧問の名刺はその方の経歴や背景を確認するべきということです。執行役員、顧問は株主総会決定事項ではなく、いつでも役職が与えられるからです。

もし、そこそこ名前を聞く企業であったとしても、投資話をその会社の執行役員や顧問の名刺を持った人物が持ち歩くのか? そこにすこし怪しさが覗いています。そのような案件が入ってきた場合は、その人物の背景を洗ってみるほうがいいと思います。

投資会社による大手アパレル乗っ取り事件

こんな事件がありました。ある大手アパレル小売り会社の乗っ取り事件です。

2015年あたりだったと思います。おそらくみなさんもご存じの有名アパレルAが、背景のよくわからない投資ファンドXに乗っ取られた事件がありました。
そのファンドXは自社のホームページもない会社で、ググっても上場会社の大量保有報告書で名前が出てくるだけの存在でした。ですが、いくつかの上場会社の株式を大量保有しており、そのことが信用の背景となっていました。

売りに出されているアパレル小売会社Aには、銀行を含めいくつかの買い手がついていました。しかしそれを抜いて、この投資ファンドはこのアパレル小売会社Aの買い付けに成功します。
その交渉の際にファンドXの担当として交渉にあたった人物は、いろいろな経済事件や詐欺にたびたび名前が出てくるD氏でした。名刺に載っている役職はファンドXの顧問。調査会社の情報担当者なら名前を知っている人物ですが、一般には知られていません。

最終的に、このアパレル小売A社は乗っ取られ、この時に資金提供した金融機関はのちに事実を知って大騒ぎになりました。ですが、金融機関が主導して自己資金が潤沢な投資会社がアパレル小売A社株を買い取り、今も何もなかったかのように営業しています。

このように、経歴や背景が不明で事業投資案件を持ちまわっている、執行役員、顧問の肩書を持っている人物には、注意すべきです。特にその所属する会社との関係が短く、投資案件の前後でその会社に参加するようになったような人物は要注意です。

今ご紹介した案件では、投資ファンドの社長は飾りで、実質的な黒幕は明らかに顧問でした。

改めてこの人物たちを追ってみると、今もいくつかの会社の経営者として名前を連ねています。

COVID-19持続化給付金狙いで投資案件が急増中

今、世間を騒がせているCOVID-19以前よりも、危うい投資案件が増加しています。何故かというと持続化給付金狙いです。

是非、皆様の事業投資案件のリスク管理にお役立てください。もし、少しでも怪しいなと思ったら、信用調査会社の情報部に聞いてみると良いと思います。

また次回、企業廻りの怪しい話で、皆様に情報をお伝えできる日を楽しみにしております。

情報屋H

投稿者プロフィール
大学卒業後、25年以上一貫して信用調査業界に在籍。 怪しい会社・経営者情報について国内トップレベルで精通。 業界を超えた「裏」情報ネットワークを保有。 日常の顔は、家族とスポーツを愛するお父さん。

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