中小企業のDX成功の鍵は、目標実現への“伴走者”と“伴走力”にある(後編)
- 2021/5/7
- インタビュー
中小企業の課題に取り組みDX(デジタルトランスフォーメーション)導入をサポートするbatton 代表取締役の川人寛徳氏。前編では、人工知能搭載型RPAを開発した経緯や、中小企業に伴走することがDX成功のカギだとお話しくださいました。
後編となる今回は、battonの特徴やDXの具体性について、川人氏と同様に、中小企業の”伴走者”である税理士で、幾つもの事業を立ち上げてきた連続起業家でもあるSAKURA United Solution代表・井上一生氏がインタビューしてくださいます。
目次
battonの特徴
井上一生氏(以下、井上氏)――RPAを扱う会社はたくさんあります。
前回伺った「伴走力」のほかに、battonの特徴はどのようなものがありますか?
川人寛徳氏(以下、川人氏) ――人間が行うコピー&ペーストのような一連の流れをロボットに覚えさせて自動化するのがRPAで、そのプログラムを「レシピ」と呼んでいます。
このレシピをユーザー同士でシェアできるのがbattonの特徴です。
RPAのプログラム”レシピ”をシェアできること
川人氏――ビジネスモデル塾時代に参加者の経営者の方々と話をしていて「自社でもやっているけど、他の会社でもやっていること」があって、それで「同じことをやっているなら、会社を超えて業務をシェアできないか?」と考えたことがありました。
同じ業務をしているなら、同じRPAのレシピを他社でも活用できるはずですよね。
活用できる既存のレシピがあるのに、すべてを1から作り上げるのは非効率で非合理的です。
battonのユーザー同士はレシピをシェアできるので、使用ソフトが違うことによる微調整は必要ではあるものの、1からレシピを作る必要はありません。
その結果、スピーディーにRPAを導入できるようになります。
微調整だけで効率アップ
井上氏――今後、私のいる税務・会計の業界でも、後継者不在などでM&Aが増えていくと思います。
そのとき、それぞれの使用する会計ソフトが違うことがハードルになりますが、battonなら微調整で済むので業務の統合作業もスムーズにいくかもしれませんね。
川人氏――RPAがうまく動かない場合は、弊社側で検証することができます。
他のRPA会社だと1週間かかる改善が、弊社では最短1時間でできることもあります。
これは、レシピをシェアしているからこそ実現できることです。
▶次のページでは、RPAとBPOの組み合わせである「DXソーシング」についての解説と、川人さんが描く未来のビジョンについてお届けします!