FC投資って儲かりますか?と質問された時に私が思うこと
- 2020/10/9
- 事業投資
フランチャイズ(FC)と聞いて皆さんはどのようなイメージをお持ちでしょうか?
ファストフードやコンビニなどの身近なお店は思い浮かんでも、FCを投資ビジネスとして考えるとはどのようなことなのか、今一つピンとこないのではないでしょうか。
そこで今回お話しいただくのは、現在2つのFC本部に加盟し4店舗全店を黒字経営へと導くFC投資家で、証券アナリストでもある古川暁さん。
FC投資とはどのようなことか、とてもわかりやすくお話しくださっています。
目次
FC投資という言葉の市民権は未だ高くない
金融機関出身の私がFCに加盟・投資して利益をあげていると知った時、元の金融業界仲間は反射的に驚いた顔をします。
また、独立後に面識をいただいた金融業界出身でない方々も、私のキャリアを聞くと同様の反応をされることが多いのです。
私が行なう投資が株や債券、通貨や預貯金を始めとする金融商品投資だったり、不動産や貴金属、美術品やワイン・ウイスキーといった実物投資であれば、周囲の人はいかにもですねと納得の顔をするのでしょうが、FC投資となるとなぜこうなるのでしょう。
FCのイメージは投資というより実業?
FCと聞いて一般的に皆さんが想像するのはどういった企業でしょうか。
店舗数のトップでは、セブン・イレブンを筆頭とするコンビニエンスストア大手4社とホワイト急便(クリーニング)、マクドナルドやほっともっと(ほか弁)、日本結婚相談所連盟にカーブス(女性向け健康体操教室)が並びます。
ほか、モスバーガー・サーティワン・CoCo壱番屋・ドトールコーヒーの飲食、明光義塾(個別指導塾)、ニコニコレンタカー、センチュリー21(不動産)などが登場。
FCは我々の生活の周りにあまりに大量かつ普通に溢れていて、欠かせない存在であることがわかります。
ではなぜFC投資という言葉の市民権が高くないのでしょうか?
それは、投資というよりも実業という言葉の方がFCにしっくりくるということが理由だと思います。
何と比べてFC投資を評価するべきか
世の中にある投資に対して皆さんはどれくらいのリターンを期待しますか?
預貯金はほぼ0、債券も円建てはもちろんのこと、アメリカ・欧州も超低金利の真っただ中でリターンはこちらもほぼ0です。
株式はどうですか?
日本株の期待リターンは5%程度、米株の長期リターン実績は7%程度、投資の神様ウォーレン・バフェットの長期平均リターンでさえ20%と言われます。
一方、実物資産投資の代表格、不動産投資はどうでしょう。
都内の中古マンションに投資すると表面利回りで5~7%、築古の戸建てであれば10%超えはたくさんありますが、リスクと表裏一体のもの。
ワイン・ウイスキー投資となるとプロが手掛けたとしても収益を生むのは簡単ではないと考えます。
その中、FC(事業投資)で言いますともちろんものによりますが、手堅くリターンをあげているオーナー業の方が数多くいるというのが私の実感です。
20%のリターンは簡単なのか
FC投資を評価するにあたり、私はいくつかのものさしを持っています。
人に任せるFC投資と自ら采配をふるうFC投資とではつかうものさしが違うということです。
人に任せられるのであれば何%くらいあれば満足ですか?
円建てで5%もあれば十分という投資家はいると思います。
一方で事業リスクをとる限り5%では足りない、それならマンション買うよ、という投資家もいるでしょう(マンションに値下がりリスクは無いのですか?とは言い添えますが)。
10%を超えていたらどうですか?
人が事業を回してくれていて、そのFCの標準的な投資利回りが10%超の場合にはとても魅力的と見えるでしょう。
FCなら投資利回り20%も可能
自ら采配をふるうFCの場合、私は必要投資利回りは10%では低すぎると考えます。
理由は主に2点。
1点目は自分の時間コストを織り込む必要があること、2点目はそのFC事業が好調になっても不調になっても最終的に自分が責任を負うのだという覚悟が問われるコストを織り込む必要があることです。
その結果として20%というリターンは困難か?との問いに対しては、いや困難ではない、なぜならば覚悟のある無しはリターンに大きく影響するからと私は答えることにしています。
今回の結論
今回言いたかったことをまとめます。
・FC投資ということは投資のジャンルとして立派に存在する。
・お任せFC投資と自ら采配するFC投資がある。
・自ら采配するFC投資には覚悟が必要。その覚悟はリターン向上に分かりやすく直結する。
お任せFC投資と自ら采配するFCの実例と成功の鍵、FCの持つ落とし穴と失敗防止のコツにつき、次回以降書いていきたいと思います。