評価制度は賃金分配制度にあらず!わかりやすい評価で人を育てる

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チームエルのチーム作りに学ぶコラム9回目。今回は、前回お伝えした「評価制度」についてより深堀りしてお届けします。社員の不満をなくし、成長に繋がる評価制度のあるべき形とは何か?経営者側の理念が落とし込まれた評価制度を、より効果的に運用するにはどうすればよいか?すでに評価制度をお持ちの経営者の方にも、見直しの良い機会になるでしょう。

評価制度は人を育てるための仕組み

評価制度は賃金分配制度にあらず。

評価の仕組みについて相談を受けるとき、必ずお伝えする一言です。
そして、当社が評価の仕組みを策定するときに重視していることは、「査定」することが目的ではなく、「人材育成」を目的に評価制度を策定する、ということ。

すべきことは直に伝える

ある会社では、上司が部下のことを評価し、その結果は「給与額」として総務から文書で告知して終わり、というケースがありました。
受け手の社員は、なぜその給与額なのか、なぜその等級なのか、等級や給与を上げるためには何をすればよいのか、すなわち、自分が成長するために何をすればよいかがわからない、ということ。
こういう仕組みだと、社員は結局のところ上司の「顔色をうかがう」ことを意識し始め、モチベーションが下がることになるのです。

そこで、当社や当社の顧客企業で取り組んでいるのは、評価結果を本人に伝え、より評価を上げるためにはどのような行動をすればよいか、を確認する仕組み、すなわち「フィードバック面談」です。

目標はセルフチェックを評価事実に近づけること

自己評価をつけてもらい、上司評価との点数ギャップについて、点数を上げるための具体的な課題を提示し、共有する。
その過程で、本人が日々頑張っていることや悩んでいること、聞いて欲しいこと、あるいは今後のキャリアアップの方向性の意向などを上司がじっくり聞くと同時に、上司からの期待事項も伝えることができます。

例えば、「『業務管理』について、自身はできるようになっているので、次は後輩などにもこのテーマについて頑張ってアドバイスしてみよう。それができると今の『3点』が『4点』になるよ。」といったフィードバックによって、点数が上がっていきます。
点数が上がればそれが昇進昇格や昇給につながる。
すなわち、成長と評価が連動していくので、モチベーションが上がり、成長が促進されるわけです。
「評価制度は賃金分配制度にあらず」→「評価制度は人材育成システムである」

ということですね。

代表取締役 堀越勝格

▶次のページでは、具体的な評価制度のあり方について、評価の仕組みが社員の成長に繋がっている実例とともにお届けします!

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堀越勝格
株式会社チームエル 代表取締役

投稿者プロフィール
自動車販売等の経験を経て2002年大手経営コンサルタント会社入社後、カーディーラー、自動車整備業、中古車販売店等、業界企業の経営から現場改善までありとあらゆるテーマの実践的なコンサルティングを展開。
2006年からはカーリンクチェーンのSV(店舗指導部隊)を率い、店舗だけでなく、チェーン全体の生産性改善に向けた戦略的指導をも推進する。
自動車販売の人材育成・営業力強化は勿論、経営戦略の策定支援、製販の組織連携強化、組織活性化、人事評価システムの構築等、多岐に亘るテーマのコンサルティングを行い、クライアントオーナーの信頼に応え続けている。

岩根弘和
株式会社チームエル IMC事業部 取締役

投稿者プロフィール
大手経営コンサルティング会社入社後、自動車販売店の現場でマネジメント業務を経験。
その後、自動車FCチェーン本部立上げ、コンサルティング実務、部門マネージャー、事業部長に就く。
現在、経営コンサルティング部門の取締役事業部長。

矢澤知哉
株式会社チームエル チーフコンサルタント

投稿者プロフィール
大学卒業後、カナダ留学。現地での経験や友人の力になりたいという想いからコンサルタントを志し2019年に入社。
自動車販売直営店での実習、加盟開発営業やSV支援・経営コンサルティングのアシスタントを経て、コンサルタントとなる。
経営理念や評価制度策定、労働環境改善、採用をテーマとした支援に取組み、現在チーフコンサルタント。

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