Z世代の属性・行動を理解し、インフルエンサーで訴求する(中編)

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情報収集手段が多様化するZ世代への訴求に悩む企業に対し、AIを活用したデジタルマーケティングの新たなツールの提供を始めたゼロスタ株式会社の代表取締役 赤谷翔太郎さん。

前編の「AI活用であらゆる商品、サービスが売れ続ける世界へ」では、従来手法の市場調査では知りえない有意義な新規事業の立案や商品改善にいたるための社会背景などをひもといてくださいました。

中編では、顧客として各企業がリーチしたいZ世代の行動スタイルや思考の傾向を解説。世界中のインフルエンサーから簡単、かつ高精度に有効性の高い情報を検索するため自社開発したツールなどについてご説明くださいました。

Z世代の属性を検索・分析で理解

Z-EN――企業と、顧客となるZ世代をどうつなぐかが、課題なのですね。

赤谷翔太郎氏(以下、赤谷氏)――Z世代は、さまざまな情報獲得手段を持ち、趣味趣向が多様化・細分化しています。そのようなZ世代のニーズを喚起するためには、対象となるトライブ=細分化された興味・関心やライフスタイルが共通した集団の属性を理解し、その属性に合わせた商品づくりをし、しっかり訴求する必要があります。

例えば、「同じナイキの靴を買う」という顧客セグメントでも、趣味のスニーカー集めで買う層や他社商品とのコラボレーションだから買う層、純粋にデザインが好みで買う層、ランニング目的で買う層等、商品1つ取ってみても顧客セグメントが細分化されています。
更にこの顧客セグメント群の中で、性別や年齢、興味関心や情報取得の手段等で細分化されているのがトライブです。

このような多岐にわたるトライブの理解やトライブの購買理由、トライブに訴求するための情報伝達手段等の最適化に課題を感じられている会社様は多いです。

ゼロスタ株式会社 提供資料

このような課題に対して、我々はそれぞれのトライブで活躍されているインフルエンサーの検索・分析やトライブの理解促進のためのインタビュー機能、トライブに刺さる商品作りのためのコラボレーション機能等を作成し、あらゆる企業が顧客獲得できる世界を作っていきたいと思っています。

インフルエンサーを軸に訴求する

――そのためには、どんな方法を考えていますか。

赤谷氏――それぞれの領域で活躍されるインフルエンサーの知見を用いて、インフルエンサーと一緒にZ世代の顧客理解を深め訴求する方法が有効だと考えています。

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トライブを発見、分析し理解することが世の中にとって新規性が高く、なおかつ重要だと我々は認知しているので、顧客獲得に必要なマーケティングフロー前段階からプロダクト開発を行うという戦略でサービスを実装しています。

トライブ内で活躍しているインフルエンサーの分析はできています。
例えば、子どもに大人気のYoutuber HIKAKINさんが最近どのような投稿をしていて、どんな顧客層に受け入れられているのか。
分析した結果、HIKAKINさんのフォロワーは25歳から34歳の女性がボリュームゾーンであり、彼女たちの興味関心はウォルト・ディズニーなどで、居住地がどこ、といった情報が見られるようになっています。

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世界7,400万アカウントのインフルエンサーを把握

――御社が抱えるインフルエンサーはどれくらいですか?

赤谷氏――基本的に3,000人以上にフォローされていて、世の中で公開されている、いわゆる“鍵がついていない”アカウントの人をインフルエンサーと定義していますが、そのインフルエンサーのほぼすべてのアカウントを我々は収集しています。

インフルエンサーは世界で7,400万アカウント以上、国内Instagrammerが54万アカウント以上、国内YouTuberが9.6万アカウント以上です。
また、TikTokのデータ取得も出来ているので、後はデータをお客様にお見せするためのUI/UXを作りこんでいる段階です。

「企業×インフルエンサー」で商品を売る

――すごいですね!インフルエンサーに対する働きかけも展開しますか。

赤谷氏――はい。Z世代の顧客の特徴として、企業から発せられる広告投稿やPR投稿はなかなか信じない傾向にあり、逆に、自分がファンであるインフルエンサーの投稿は信頼する傾向にあります。

ですので、10万人のファンを持つインフルエンサーが自分で作った商品や、どこかの企業とコラボレーションして作った商品を自分のセレクトショップで販売すると、かなりの購買につながっています。

今後は、企業のブランド力もそうですが、企業×インフルエンサーでブランド力を高め商品を売っていくプラットフォームを構想しています。
基本的には、インフルエンサーが自由にセレクトショップを作ることが出来るプラットフォームの提供が手始めです。
彼らが気に入ったコスメやアパレルなどの商材の卸を我々が代行するとともに、クライアント企業とコラボレーションにて作り上げた商品を販売していくことを想定しております。

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実際の投稿でアルゴリズムを研究

――ご自身もInstagramなどのSNSはご覧になりますか。

赤谷氏――はい、よく見ます。
弊社の副社長は、まずは自分がTikTokに詳しくなろうと決意し、年末から毎日投稿しているのですが、先日バズった投稿があり、10万回再生されたようです。
これで、どういうアルゴリズムでオススメの投稿に乗りやすいかといったことを彼なりに研究しています。

それでわかったことは、動画が再生される時、1秒でサッとスクロールされるか、しっかり30秒見てからスクロールされるかで、おすすめトレンドに乗る割合が違ってくるので、30秒の動画をいかに長く見させるかが重要だということです。
そういったマーケティング知識を持ったことは、非常に有意義な経験だったといえるでしょう。

ニッチな層にも届くプロダクト開発を

――御社の競合優位性はどういった部分ですか。

赤谷氏――基本的には、収集したインフルエンサーのデータを用いて、企業様のニーズに合わせたインフルエンサーをご紹介しマッチング支援するところにあると考えています。
国内だけでも70万アカウント以上のデータを取得していることに加え、弊社のようなデータ収集エンジンを他社はそうそう持ち合わせていないため、企業様のどんなニッチ領域のニーズでも弊社は対応可能です。

いわゆるインフルエンサー事務所の場合、多くて3万人ぐらいのインフルエンサーを抱えていますが、我々はその何倍ものアカウント数を持っています。
正真正銘ニッチな層に情報を届けることができ、それに価値を見出した人たちと一緒にプロダクト開発を尽くしていくことができるというところが、優位な部分ですね。

前編「AI活用であらゆる商品、サービスが売れ続ける世界へ」もご覧ください。
――後編「自社開発ツールでZ世代の顧客理解・獲得を支援」では、赤谷さんが仲間とともに開発された日本初のマーケティングツールについて、詳しくお話いただきます。お楽しみに!

赤谷翔太郎
株式会社ゼロスタ 代表取締役

投稿者プロフィール
神奈川県横浜市出⾝ 29歳
小学生のころ、ドラマ視聴からパイロットに憧れ、中学卒業後単⾝でカナダのバンクーバーの公立高校へ留学し3年間を過ごす。卒業後は1年間パイロット免許取得の為の専⾨学校に通い、無事にセスナの免許取得。
帰国後、2013年4⽉早稲⽥⼤学政治経済学部に⼊学。
リクルートホールディングスの新規事業開発室での3年間のインターンを経て新規事業の⾯⽩さに気づく。
卒業後、アクセンチュア戦略コンサルティング本部に新卒⼊社。
最⼤⼿通信事業者に対するコンサルティング業務に従事し、中期経営戦略の⽴案や通信×スマートシティ・建設・介護・飲⾷・etcのクロスボーダーでの新規事業創出を⼿掛ける。
業務のなかで課題に感じていた「BtoC領域における顧客理解から顧客の意⾒を反映したサービス開発・販売の難しさ」を解決し、企業のマーケティングの精度を⾼めるサポートをしたいと決⼼し、2020年9月に株式会社ゼロスタ創業。

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