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「企業×インフルエンサー」で商品を売る
――すごいですね!インフルエンサーに対する働きかけも展開しますか。
赤谷氏――はい。Z世代の顧客の特徴として、企業から発せられる広告投稿やPR投稿はなかなか信じない傾向にあり、逆に、自分がファンであるインフルエンサーの投稿は信頼する傾向にあります。
ですので、10万人のファンを持つインフルエンサーが自分で作った商品や、どこかの企業とコラボレーションして作った商品を自分のセレクトショップで販売すると、かなりの購買につながっています。
今後は、企業のブランド力もそうですが、企業×インフルエンサーでブランド力を高め商品を売っていくプラットフォームを構想しています。
基本的には、インフルエンサーが自由にセレクトショップを作ることが出来るプラットフォームの提供が手始めです。
彼らが気に入ったコスメやアパレルなどの商材の卸を我々が代行するとともに、クライアント企業とコラボレーションにて作り上げた商品を販売していくことを想定しております。

ゼロスタ株式会社 提供資料
実際の投稿でアルゴリズムを研究
――ご自身もInstagramなどのSNSはご覧になりますか。
赤谷氏――はい、よく見ます。
弊社の副社長は、まずは自分がTikTokに詳しくなろうと決意し、年末から毎日投稿しているのですが、先日バズった投稿があり、10万回再生されたようです。
これで、どういうアルゴリズムでオススメの投稿に乗りやすいかといったことを彼なりに研究しています。
それでわかったことは、動画が再生される時、1秒でサッとスクロールされるか、しっかり30秒見てからスクロールされるかで、おすすめトレンドに乗る割合が違ってくるので、30秒の動画をいかに長く見させるかが重要だということです。
そういったマーケティング知識を持ったことは、非常に有意義な経験だったといえるでしょう。
ニッチな層にも届くプロダクト開発を
――御社の競合優位性はどういった部分ですか。
赤谷氏――基本的には、収集したインフルエンサーのデータを用いて、企業様のニーズに合わせたインフルエンサーをご紹介しマッチング支援するところにあると考えています。
国内だけでも70万アカウント以上のデータを取得していることに加え、弊社のようなデータ収集エンジンを他社はそうそう持ち合わせていないため、企業様のどんなニッチ領域のニーズでも弊社は対応可能です。
いわゆるインフルエンサー事務所の場合、多くて3万人ぐらいのインフルエンサーを抱えていますが、我々はその何倍ものアカウント数を持っています。
正真正銘ニッチな層に情報を届けることができ、それに価値を見出した人たちと一緒にプロダクト開発を尽くしていくことができるというところが、優位な部分ですね。
前編「AI活用であらゆる商品、サービスが売れ続ける世界へ」もご覧ください。
――後編「自社開発ツールでZ世代の顧客理解・獲得を支援」では、赤谷さんが仲間とともに開発された日本初のマーケティングツールについて、詳しくお話いただきます。お楽しみに!