メタバース時代の投資詐欺に注意!リスクの見極め方を伝授
- 2022/5/24
- 事業投資
事業投資が広く一般にも認知されるのは喜ばしいことですが、と同時に増えていくのが投資への怪しい勧誘です。事業投資を勧める当サイトZ-ENでも、これまで、投資詐欺に関連する記事をお届けしてきました。
なかでも、株式会社Principal&Co. 代表取締役 柏瀬秀一さんは、さまざまな視点から投資詐欺に関わる事例をご紹介くださっています。今回はデジタル分野での投資詐欺、ブロックチェーン関連の実例を参考に、事業投資のリスク回避のポイントを教えていただきます。
目次
web3.0を活用した新しいトレンドに忍び寄る怪しい影
これまで、このメディアのなかで、いくつかの詐欺に関する事例を紹介してきました。
投稿は久しぶりになってしまいましたが、今回は昨今取りざたされるデジタルに絡んだ事案について、お話ししていきたいと思います。
ブロックチェーン技術によって実現する分散型ネットワーク「web3.0」周りでは、ブロックチェーンやその技術を活用したDAO※1やNFT※2という言葉が世の中に出回っています。
創出されたばかりの新しいカテゴリーですが、仮想通貨と同じように急速な流行が予想され、そのような分野には怪しげな投資の勧誘がつきものです。
新しいトレンドには触れておきたいのも事実ですので、どのようなところでリスクを見極めればいいか、そのあたりをこれからお話しします。
※1 ブロックチェーン上で世界中の人々が協力して管理・運営する組織のこと。Decentralized Autonomous Organizationの略で、分散型自律組織と訳される。
※2 Non-Fungible Tokenの略。デジタルデータの所有権を証明できる技術のこと。
DeFiの投資事例
2022年3月に知人から1件の問い合わせを受けました。
DeFiの運用をしている会社から投資の勧誘を受けているというものです。
この知人は金融関連のITコンサルタントとして活躍しており、本人もブロックチェーンやDAOについて深い知識を持っています。
DeFiはDecentralized Financeのことで、分散型金融のことです。
通常の金融サービスは資金の動きを中央で管理していますが、これをCentralized Financeといいます。
これに対して、DeFiは中央で資産を管理する存在を持たないため、資産の情報はブロックチェーンを利用し分散管理されます。
資産形成なのか、投資詐欺か?
知人にもたらされたのは、このDeFiを活用した資産形成でした。
彼から送られてき投資を紹介するセミナーのYouTubeを視聴してみたところ、DeFiの運用を行っている企業はA社なのですが、この投資話を紹介しているのは代理店に当たるB社の社長のようです。
この時点で感じたのは、マルチ商法のセミナーと同じ匂いでした。
B社社長が何者なのかをGoogleなどで検索してみると、名乗っている氏名の名前の読みは同じなのですが、漢字が違う人物がYouTubeで引っかかってきました。
その人物は過去に投資詐欺と思われる事件で名前が挙がっていた人で、動画の顔と過去の記事に出てくる顔を見ると同一人物と特定できます。
これだけで、この案件が詐欺であるかどうかは確定できません。
ただ、登場人物からして、まずは近づかないほうがいいと判断しました。
▶時代が変われど投資詐欺は同じ手法を使っているようです!次のページでは、投資詐欺を見極め回避する方法を伝授してくださいます。