本質的な社会課題を解決する企業に注目!~スタートアップラボ

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事業投資ラボの分科会「スタートアップラボ」にて、支援を集う3社が自社の特徴や強みを紹介し企業PRを行いました。スタートアップの支援は資金面だけではなく、興味を持った企業との連携、訴求先の紹介、 人的資本による応援など、さまざまな方法がありますので、支援先とつながる機会となることを目的に開催されており、多くの方が高い関心を寄せてお集まりくださいました。

今回、参加くださった以下の3社は、いずれもIPOを目指す企業であり、パッションとあきらめない力を持つ経営者をお呼びしております。

  1. 株式会社イノビオット
  2. Mamasan&Company株式会社
  3. ハノン・ケアシステム株式会社

子どもの未来を切り開く「株式会社イノビオット」

株式会社イノビオット代表取締役の福田と申します。
本日、貴重な機会をいただきましてありがとうございます。

弊社は、IPOを目指すと同時に、市場の流れやM&Aのような機会も含めて多面的に商機を見出したいと考えている会社です。
社会全体として、中学受験などにも顕著に表れている偏差値教育への偏重などの問題について、教育の向かうべき道は必ずしもそれだけではない、他の道が開かれても良いのではないかという思いから、子どもが本当にやりたいことができる社会を作りたいというビジョンを持っています。

子どもの個性を生かした選択ができる未来を創る

私たちが対象としているのは、子ども世代とその親世代です。

子どもの頃の夢はなかなか叶わないと思われがちですが、身近なところを変えていくことによって、子どもたちが実現可能性の高い夢を持てるようにしたい。
小学生の時に何を学ぶか、中学生で必要なこと、高校生、大学生と、それぞれの世代ですべきことが何かを明確にしていけば、夢の実現に近づきながら成長できるのではないかと考えています。

保護者世代に関しては、教育に関するお金周りの準備ができていない点にフォーカスし、子どもが実現可能性の高い夢を持てた時に親としてそれを叶えるためのお金をどう準備していくか、そのきっかけが必要だろうという点に着目しました。
何かあった時の備えとしてお金を潤沢に持たれていたとしても、そのお金がもう少し循環していくようなトリガーがあれば、子どもがやりたいことを3世代で応援できる、そんな流れを作れるのではないかと考え、本気で目指す事業に取り組んでおります。

解決方針としては、3世代を繋ぐ金融教育を柱としたプロダクトの提供、そしてそれを通した子どものためのライフプランを実行していくといった流れで、子ども向け、大人向けそれぞれのプロダクトを展開しています。

起業の根底にある思い

私個人は両親が公務員という安定的な家庭で育ち、ある時期にやりたいことができてそれにのめり込んでいたところ、親が応援してくれたので、結局そのまま理系の道をひた走ってくることができました。
大学院を経て、民間企業で研究者として研究開発していたところ、妻が死産するという経験をし、それまで全く関心のなかった「子ども」という存在について深く考えるきっかけとなりました。

株式会社イノビオット 代表取締役CEO 福田紘也氏

私が次に生まれてくるだろう自分の子どもに対して、自信を持って夢を叶えさせてあげたい!そしてその環境を準備しておきたいと思うようになって、その勢いで、2016年に初めて起業しました。
1社目の会社は、社会にとってもいいことをしたいと考え、当時教育現場でも導入されつつあったプログラミングの教室を運営したのですが、全然採算の取れる状態になりませんでした。

僕自身がビジネスのことをもっと学ばなければいけないと気付き、2018年にサーキュレーション(2022年上場)にて事業を立ち上げに関わりつつ、オンラインを活用しより充実した子ども教育ができたらという思いで、同年にイノビオットを設立しております。
現在、事業の種の部分がある程度できてきたところですので、それを加速していくための資金調達を考えている状況です。

提供するサービス

子ども向けのプロダクトは、フロント商材として親子で遊べるようなフックになるサービスです。


一言で言うと、オンライン版キッザニアみたいなもので、子どもは自分の好きなことを軸に自分が何に向いているんだろうと、世の中のあらゆる仕事のなかから、あるいは、未来に出てきそうな仕事を含めた選択肢のなかから見つけられるように、いろんな可能性を提示させていただきます。
興味を持った仕事にゲームのような体験や、ワークショップやコンテストのような実際の仕事の疑似体験ができる、といったことを特徴にしたサービスです。

また、小学生向けの金融教育としてバーチャル投資ができる機能がありますので、好きなことをしていくときにつきものであるお金の心配を子ども自身が減らしていけるようなお手伝いができます。
貯金しか知らないと大きな機会損失ですので、実際の株価などには連動していないのですが、小学生でも仮想通貨や株に投資ができる簡単なFX機能で疑似体験ができるようにしています。

2024年2月にリリースしたみらいいパークでは、子どもたちが自分のアバターでさまざまな職業を体験できる。

子どもたちからすると、ここに来れば自分の可能性に出会えて、そしてすごくのめり込めるようなきっかけが得られる、そして金融の部分では、保護者の方にも興味を持っていただき子どもとのコミュニケーションの機会になるだろうと思っています。
これを推進していく過程で、様々な会社との連携を進めていますので、ご支援よろしくお願いいたします。

▶次のページでは、ママさんワーカーによる働き方改革を進める「Mamasan&Company株式会社」代表の田中茂樹氏がお話しくださいます。

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福田紘也
株式会社イノビオット 代表取締役

投稿者プロフィール
2011年に奈良先端科学技術大学院大学修了後、三菱レイヨン(現三菱ケミカル)でR&Dに従事。
2015年に妻の死産を経験したことをきっかけに、2016年にS&F PARTNERSを共同創業し子ども向けプログラミング教室を開発。
2018年にサーキュレーション(2022年上場)にて事業立ち上げ。
2018年に株式会社イノビオットを設立。

田中茂樹
mamasan&company株式会社 代表取締役

投稿者プロフィール
私立高校 普通科体育コースを卒業後、専門学校で会計を学び、独学でサーバー、ネットワーク、データベース等のIT関連について学ぶ。
スーパーマーケットを展開する会社で、経理と情報システムを担当。本支店会計基盤作り、部門別損益分析フロー作りを経て、EDI化(主にPOS、EOS)プロジェクト責任者となる。
創業半年の会社のメンバーとしてブライダル事業での経験を積み、2年目以降より、取締役CFO・IPO[新規株式公開]プロジェクト責任者。
管理本部業務の業務改善を業務受託(その後、取締役管理本部長)、管理本部業務フロー構築、リストラプロジェクト責任者を経て、コストダウンの一案でママさん BPOをスタートし「Mamasan&Company 株式会社」を創業。
創業時より、在宅ワークをチーム制で運営する形を創造し、業務プロセス可視化、再構築の達成により日々進化させている。

河田浩司
ハノン・ケアシステム株式会社 代表取締役

投稿者プロフィール
慶應義塾大学経済学部卒
シンガポール国立大学経営大学院修了(MBA)
東京医科歯科大学大学院MMA15期(医療管理学修士)
KDDI、IBM、IBMビジネスコンサルティングサービスを経て、2009年独立系コンサルティング会社入社、取締役に就任。新規事業の立ち上げ、業務改革、営業改革など多様なプロジェクトに責任者として参画し、机上論にとどまらず、実行フェーズに深く参画することで成果にこだわってきた。
2017年から訪問看護事業の支援を行い、2020年ハノン・ケアシステム株式会社代表取締役に就任。ホウカンTOKYO杉並・中野、ホウカンTOKYO荻窪、ホウカンTOKYO板橋の運営およびホウカンTOKYOグループ各社の事務、ITをはじめ、経営全般について支援している。
●帝京大学医学部 衛生学公衆衛生学講座 非常勤講師
●認定NPO法人 サービスグラント フェロー
●株式会社グロービス パートナーファカルティ
(クリティカルシンキング、企業研修講師)

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