事業投資とは?⑩事業投資は、失敗者に聞け!失敗の法則が成功を引き寄せる

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事業投資をさまざまな角度から明らかにするシリーズもいよいよ最終回です。事業投資や経営における成功要因は何となく曖昧なのに対し、失敗要因は当事者にとって非常に具体的なもの。この再現性の違いから経営・事業投資の本質を引き出し、事業投資を成功に導くヒントを見つけ出すのが今回のテーマです。

失敗には再現性がある

成功した理由を訪ねると、多くの方は「運」や「出会い」と回答されます。
さらに踏み込んで質問しても、「努力」や「諦めない気持ち」等、成功要因としては抽象的なものが多いです。
いずれも正しいのでしょうが、再現性が低く、成功者自身も本質的な勝因にそもそも気づいていないことがあります。

野球界の名将、故野村克也監督は「勝ちに不思議の勝ちあり。負けに不思議の負けなし」という名言を残しています。
元々は、江戸時代の剣術家からの引用のようですが、成功より失敗事例の方に再現性があると言っているのです。
洋の東西を問わず、同じような格言は歴史を越えて言い伝えられてきました。

2種類の事業投資、自分の適性を見極める

事業投資には、大きく2種類あります。

  1. メイン型:投資家自らが前線で事業をコントロールして、最終責任を取るもの
  2. サブ型 :他者の事業に投資・支援し、限定責任を取るもの

事業投資は誰でもできるものであっても、人には事業投資家としての、適性、向き不向きがあります。
多くの場合、1のメイン型の経営者をイメージされると思いますが、この場合には強いリーダーシップ、実行力、時に鈍感力などが必要とされます。

一方、2のサブ型は、経営者や、事業モデルを事前に見抜く力、センスが必要になります。
この力がないと、あっという間に資金が溶けてしまうだけでなく、的外れなアドバイスをして失敗のスピードを加速させてしまいます。

▶次のページでは、失敗から学ぶべき理由について深掘りします!

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齋藤 由紀夫
株式会社つながりバンク 代表

投稿者プロフィール
株式会社つながりバンク 代表。
オリックス㈱に16年在籍後、2012年に独立。
スモールМ&Aの普及活動を中心に、事業再生・リノベーション等に注力。自らМ&A・事業投資も行い、数件エグジット済。
経営革新等支援機関(中小企業庁主管、認定支援機関)、事業引継ぎ支援センター 専門登録機関、日本経営士協会 経営士、日本外部承継診断協会 顧問。
趣味は焚火、居酒屋巡礼、トレイルランニング。

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