老舗企業の「事業と家の存続」にかける想い
- 2021/2/8
- インタビュー
目次
器 日本橋夢東 本店
ライブコマースを導入予定
堀氏――コロナ禍でどのような事業変革をされているのですか?
武藤氏――タブレットでWEB越しにお客様に接客をし、購入までスムーズにするライブコマースを実施したいと考えています。
3月からパイロットテストの実施を考えています。
本稼働は、その後になりますが、直営店舗でも段階的に実施することになると思います。
日本橋OLにも人気の多彩なワークショップを開催
堀氏――ワークショップもやられていますね。いつから始めているのですか?
武藤氏――昨年の春頃から徐々に始めています。
金継体験、金箔体験、蒔絵体験、水引体験や陶芸体験などの多くのメニューを用意しています。
対象は、日本橋のOLさんや地元の主婦、個人事業主の経営者などになりますので、平日の日中と夜、休日の日中に実施しています。
これからもワークショップのメニューやコマ数を多くして、伝統工芸の世界に触れることの楽しさと奥深さを感じて頂ければと考えています。
陶器の金継ぎ体験の詳細はこちら
蒔絵体験の詳細はこちら
店舗のフアンを増やす複合的事業の展開
堀氏――今後の事業展開はどのようにお考えでしょうか?
武藤氏――これまでは、百貨店の卸問屋が事業の柱でしたが、コロナ禍で事業の方向性が完全に変わりましたね。
百貨店に置いておけば何もしなくても買ってもらえるという時代は終焉を迎え、売上が落ちていく百貨店問屋は一層苦しくなると思います。
また、直営店をシッピングセンターにも展開していますが、ランニングコストを考えると多店舗化にも限界があるでしょう。
今後は、「器 日本橋夢東 本店」が中心的役割を担っていくと考えています。
そのためには、高級でスタイリッシュな製品づくりやBtoBの渉外営業販売、BtoCのワークショップやECサイトなどに対して重点的に投資をして、店舗のフアンを増やす施策を次々に考えていくつもりです。
本家老舗事業の存続を!
これから時勢が、どう変化していくか読めない時代であると思います。
一部には、役割の終わった会社は淘汰して、成長産業にシフトすべきと考える方がいるのは理解しております。
しかし、私は、どの産業でも本業を重視することが結果的にイノベーションを生み出すきっかけになると考えています。
まず、会社を存続させることこそが重要なのではないでしょうか。