コロナ禍を通して見えた地方創生と農業への期待感
- 2021/4/19
- インタビュー
コロナ禍を通して見る集中と分散、地方創生と農業
— 地方創生にご興味をお持ちのようですね。
中田氏-廃校になった小学校をコミュニティのハブとして活用する動きも活発ですね。
コワーキングスペースや宿泊施設、レストラン、養殖・食品加工施設など様々あります。
個人的には野菜や茸(きのこ)の栽培をやったら面白いのではないかと思います。
茸は温度管理をちゃんとやればいくらでも育つから、希少な茸の栽培やブランド化すれば地場産業としても期待できます。
THE COの事業構想にも林業と茸栽培がありますよね。
もともと学校なので、教育施設としての利用が多いのですが、農業の学校をやったらどうですか。
食料は生活の基本です。
ただし、農業をやるには農地法の改正が必要ですね。
— 自治体との連携が重要になりますでしょうか。
中田氏-日本の少子高齢化は、諸外国に例をみないスピードで進行しています。
人口減少と超高齢化による産業活力の低下、市民のつながりの低下が現実のものとなって、課題解決のために地方自治体では様々な取り組みが行われています。
例えば、山間部に居住しているなど、移動に困難を抱える高齢者に近くに集まって生活してもらうようなコンパクトシティ構想があります。
町内で使用するエネルギーは町内でまかなうなど、地域エネルギー資源の未活用問題も同時に解決する試みです。
付加価値をつけて課題解決する地方創生は、産学の力を活用した自治体とのつながりを作ることが大切でしょうね。
若者や企業へ期待すること
— 最後に若者や企業へ期待することはございますか?
中田氏-課題先進国と言われる日本で、多様で変化が激しい時代を生きています。
リーマンショックのときも東日本大震災の時も社長を務めていましたが、その時よりも今は先行きが見えません。
不安だと思います。
しかし、いま住んでいる地域で幸せに暮らすために必要な、解決すべき課題を見つけられるよう、生活者の視点をしっかり持って欲しいですね。
コロナ禍が収束した未来の姿、集中と分散の本質が見えてくるのではないでしょうか。