東京と地方、日本と世界。金融リテラシー格差の平準化を目指して(後編)

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不況下には信頼できる金融アドバイザーが求められるという過去の経験から、あえてコロナ禍にプライベートバンキング(以下、PB)ビジネスを展開する 株式会社Wells Partnersを設立した代表取締役の福井元明さん。前編の「富裕層のニーズにオーダーメイドの商品、サービスで応える」では、福井さんが取り組まれているPBとしての実情、そして聞く力で引き出したお悩みごとに丁寧に応える姿勢などについてご紹介くださいました。後編では、人々の豊かな人生の実現に貢献するために、金融リテラシーの格差平準化に向けて始めた中学・高校での金融教育や、今後の展開についてお話くださっています。

「一番に相談される」金融のプロに

画像は株式会社Wells Partners HPより

Z-EN――2019年3月の設立から2年半ほどで4拠点、多くのアドバイザーを抱えるなどすごいスピードで事業展開していらっしゃいますが、改めて、御社の企業理念を教えてください。

福井元明氏(以下、福井氏)――テクノロジーを活用した革新的金融サービスを通じて、お客さまとの中長期的な信頼関係を構築し、さらには世界中の地域と世代を超えた人々の豊かな人生の実現に貢献することをミッションに掲げています。
また、われわれが目指しているのは、「金融業界で一番」ではなく、お客さまから「一番最初に相談される」金融のプロです。

富裕層の皆さまには、増やしたい、守りたい、税金を抑えたいという3つの方向性があります。
資産を増やすより、例えばクラシックカーや飛行機など趣味や嗜好品を好まれ、その購入をお手伝いする場合もあります。
他には、最近では投資目的でアートに注目される方も多いのでいくつかの画廊とのつながりもありますし、われわれが窓口となって売買もできるよう2021年5月には古物商の資格も取得しました。

「生涯担当制」で中長期的にサポート

――お仕事は本当に幅が広いのですね。「チーム担当制」を特徴に挙げていらっしゃいますが、その理由を教えてください。

福井氏――富裕層のファミリー(一族)の悩みはお金や相続だけでなく、結婚や離婚、教育、留学、健康など幅広くあります。
「相談したらなんでも解決してくれるファミリーの“番頭さん”」のような存在になれるよう、世代を超えチームでファミリーをサポートし、長期的な視点で最適解をご提案できるよう、弊社メンバーがチームを組んで担当させていただいています。

ヒアリング力で課題解決へ

――プライベートバンカーとして大切にしていることは何ですか?

福井氏――ヒアリング力です。
お客さまはいろいろな課題を抱えていらっしゃるので、ヒアリング力によってお客さまに提供できるものの幅が変わります。

例えば、資産を増やしたい、資産を保全したい、相続も困っているなど、お悩みを5つ聞ければ5つのビジネス、10個聞ければ10個のビジネスになります。
そこで、可能な限り徹底的にヒアリングします。
聞き出す力が提案力の差を生み、お客さまの喜びや課題解決につながり、われわれにとっては提供商品やビジネス展開にも影響するのです。

お悩みに漏らさず対応できるよう金融系の商品は基本的に全部揃えたいと思っています。
フルオーダーメイド商品の提供も可能にし、提案の幅広さと提供までのスピードには大手の金融機関以上に自信があります。

――当メディア「Z-EN」は事業投資に関連した情報を発信しているのですが、富裕層の方々は事業投資にも関心をお持ちでしょうか。

福井氏――皆さん、事業投資にも興味がありますね。
既に事業を行っていて多角化を考えている方もたくさんいらっしゃいます。

▶お客様の生涯を通して金融のサポートを行う福井さん。次のページでは、顧客の富を創造するだけでなく、金融への知識を広めるため取り組んでいらっしゃる活動についてもお届けします!

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福井元明
株式会社Wells Partners代表取締役 福井元明

投稿者プロフィール
慶應義塾大学経済学部卒業後、株式会社みずほ銀行に入社。
超富裕層(企業オーナー及び地権者等)、国内外のファミリーオフィス、事業法人向け資産運用助言及び融資・ローン業務等に従事。
入社直後から数々の社内表彰を受賞。
税理士法人やスイス現地プライベートバンキング拠点への出向経験から、国内外の金融商品や幅広い金融知識に精通。
欧米同様に日本でも、中長期的に真にお客さまの立場に立ち、ワンストップで自由度の高い金融サービスを提供したいとの想いから、株式会社Wells Partnersを設立。
株式会社Wells Partners
運営メディア:WMJ(Wealth Management Journal)

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