ハワイ事業投資を成功に導く!現地情報収集と信頼できるパートナー
- 2022/4/21
- インタビュー
日本初のハワイビジネスM&Aサイトを2022年2月に立ち上げ、ハワイに事業投資したい投資家や事業者の支援サービスを新たに展開される株式会社MIRABELL代表取締役 小川勝さん。M&Aをきっかけにハワイで30年もの間、継続されている事業や、国内でのM&Aのご経験を活かして、現地ビジネスに精通しているからこそ知り得た良質な案件を豊富な知識で教えてくださいます。ハワイに進出をしたい、ハワイの事業に投資してみたいと思っている方々に有益な情報が満載。必読です!
目次
先進技術を求めてハワイ進出
Z-EN――小川さんはハワイで事業をされているということですが、M&Aで買い入れたとか。
小川氏――もともと父が日本で害虫駆除会社を経営していたのですが(現在は事業譲渡済)、約30年前の1990年に、ハワイに本社を置く害虫駆除会社XTERMCO社をM&Aしたのが始まりです。
XTERMCO社は1961年創業、その当時で約30年の歴史があり、ローカル向け事業として実績もありました。
さらに、アメリカは害虫駆除の先進国です。
父はその点に着目して、国内スタッフの技術向上やトレーニング、そして業務拡大、海外進出のためのアンテナ基地にしようと考えたようです。
――お父様は海外での事業経験がおありだったのですか?
小川氏――それが全然なかったんですよ!
当時はバブル絶頂期でしたから勢いがあったんでしょうね。
初めての海外進出で、しかもM&Aでしたので、右も左もわからない状況だったと思うのですが、害虫駆除の業界の方で日米両国の事情に精通した人が間に入ってくれました。
――小川さんご自身が事業に関わるようになったのはいつ頃からですか?
小川氏――XTERMCO社は、当初、日本の法人で買収した会社でしたが、その後、父個人が株主として全株式を保有するようになり、私自身も経営に関わるようになりました。
そして、2022年1月に、代表(CEO)に就任しました。
リモートマネジメントでも安定推移
――コロナ禍のなか渡米も困難な状況が続いていましたが、経営のマネジメントはどうされていたのですか?
小川氏――XTERMCO社は完全にハワイのローカル向けにサービス事業を行っており、日本語のサイトもありません。
と同時に、創業から60年も経っていますので、ハワイの業界では3本の指に入る基盤と実績があります。
ハワイはご存じの通り、暖かい気候ですから、害虫も多いんですね。
この事業は、日常生活を送るために欠かせないサービスとして、コロナ禍のロックダウンの期間も「エッセンシャルワーク」に指定されて通常通りビジネスが出来ました。
その結果コロナ禍でも売上を落とさずに推移できています。(逆に売り上げは伸びました・笑)
私自身、ハワイに行くのは年数回程度ですが、オンラインミーティングやメールでのやり取りなどリモートでのマネジメント体制が出来上がっているので問題ありません。
M&Aは実行後が肝!
――素晴らしいですね!小川さんはXTERMCO社の他に、不動産会社の株式会社MIRABELL もやっていらっしゃるとか。
小川氏――はい。実は、株式会社MIRABELL も2018年にM&Aした会社なんです。
マッチングサイトのトランビを通じて株式を取得しまして、不動産売買と賃貸、そして物件管理もやっています。
――そうだったのですね!マッチングサイトですと直取引だったと思いますが、DD(デューデリジェンス)はどうされたのですか?
小川氏――DDは、仲介に入った会計事務所にお願いすることでまとまりました。
購入時のDDも大切ですが、私が感じていることは、M&Aは購入してからがスタートだということですね。
買ってホッとされる方も多いと思うのですが、買った後に自分の事業として落とし込んで、次はどう展開するのかが大切だと思っています。
不動産事業M&A後にコロナ禍となりましたが、お陰さまで事業継続できております。
日本初のハワイ特化型M&Aサービススタート
――最近では、ご自身のハワイ事業のマネジメント経験やM&A経験を活かして、「ハワイビジネス情報館」という、ハワイ特化のM&Aサービスを立ち上げられたそうですね!
小川氏――はい。2022年2月に「ハワイビジネス情報館」を立ち上げたのは、ハワイに在住の方と何かビジネスを展開しようという話の中で、M&Aの話がいいのでは?と思い立ったのがきっかけです。
M&Aは私自身経験者ですしね。
現地には、コロナ禍にも打ち勝って事業を継続している良い会社がたくさんあります。
ですが、日本と同じように経営者の高齢化によりリタイアメントを余儀なくされる会社もあるのです。
そういった、ハワイ事業に関わっていなければ知りえない情報を日本向けに紹介して、買収までの支援をさせていただくのはどうだろうと、始めたものです。
私の知る限り、現地のタイムリーな情報を都度届けているサイトはまだ日本にはありません。
ハワイビジネスのブルーオーシャンはローカルエリアや離島にあり
――面白いですね!掲載情報はどんな基準で選ばれているのですか?
小川氏――キーワードは、以下の3点です。
・ローカル向けのビジネスを長年している(日本人観光客向け以外に目を向ける)
・ローカル地域や離島など、地元民や米本土からの観光客が好む場所に注目する
・社会情勢に左右されないビジネスを探す
ハワイの観光客の65%はアメリカ本土からです。
日本人観光客は全体の15%ほどと、実は少ないのです。
ですから、アメリカ人の嗜好に合わせたビジネスを選択したほうが広がりがあるわけです。
日本人はハワイのなかでもオアフ島を好み、ワイキキ周辺のショッピングやグルメを楽しむ方が多いですが、ワイキキは賃料や人件費が高く、競争も厳しいためビジネスの利幅が薄いです。
まさにレッドオーシャンですので、あえてそこに飛び込む必要はないと思いますよ。
ローカルの方が住むうえでもビジネスにおいても適したところは多くありますし、観光客の大多数を占めるアメリカ人は、オアフ以外の離島(マウイ島・カウカイ島・ハワイ島など)を好みます。
実はそういった地域の方が、良い会社があったり、利幅が大きく取れて安定したビジネスがしやすかったりする環境にあるのです。
家賃も人件費も安いローカルエリアにあり、長年地元に愛されている会社を探すことをお勧めします。
▶お父様の事業を引き継ぎ、M&Aによる多彩な事業展開を広げる小川さんが、ハワイでの事業投資の注意点を次のページでさらに掘り下げます。現地での情報収集とM&A後の事業継続に必要なものとは?