日本酒への情熱と酒蔵への愛!起業も事業継続も、人脈がすべて(後編)

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人とのつながりこそが事業継続の要

――そんな日本酒造りの事業承継の場面で、今西さんの幅広い人脈が生かされるのでしょうね。今西さんは多種多様な業種で活躍されるさまざまな方たちとのお付き合いがあるとお聞きしています。それはこれまでの活動のなかで培われたものでしょうか。

今西氏――そうですね。それでしかないという感じです。
なんでも一人でやるのは大変ですから、困ったときに相談して解決できているのは、いろいろな方とつながっているからだと感じています。
業種・業態関係なく、日本酒を通じて交流したり情報交換したりしてきた方々と今もずっとお付き合いが続いていますので 、そのつながりが私の宝ですし、仕事の原動力ともなっています。

酒蔵+異業種交流会「和酒ラボ」

出典:和酒ラボFacebook公式ページより

――今西さんのご人脈を生かし異業種の方々が集まる「和酒ラボ」という勉強会について、今後の方針なども含めて教えてください。

今西氏――「和酒ラボ」は、酒蔵さんをお呼びして、造っている日本酒を集まる方々に紹介しつつ味わってもらう異業種交流会です。
参加者はこの場を日本酒の勉強の場として
知識をインプットできますし、酒蔵さんはファン獲得と販売に繋げることができます。

参加者は皆さんそれぞれが素晴らしい方々ばかりです。
これからは、「和酒ラボ」の場を通じて参加者の方々が自身の得意分野を、酒蔵活性化のためにアウトプットしていただくことを考えています。
例えばマーケティングや事業のヒントなどもお話いただいて、ビジネスマッチングにつなげたりだとか、参加者にも酒蔵さんにも有意義な集まりにして盛り上げていけたらと思っています。

銘酒『岩の井』の醸造元「岩瀬酒造」さんを招いての「和酒ラボ」。20年物の古酒も登場(今西氏提供)

日本酒ファンをさらに増やすための取組み

――今後の活動について教えてください。

今西氏――私の夢は、世界中のいろんなところで日本酒で乾杯することです。
今後は国内、海外問わず日本酒での交流会をどんどん作り、日本酒をコミュニケーションツールとして世界中に広め、最終的には酒蔵さんが活性化して潤うような活動をしていけたらいいなと思っています。

世界に日本酒を広める活動の再開

――世界を回られる活動の具体的なご予定などはありますか。

今西氏――これからは海外でのイベントも再開しますので、日本酒の輸出や外国での日本酒のPRに注力したいですね。
直近では台湾での現地バイヤー面談や視察を計画しています。

コロナ中も、海外とはオンラインでつながっていましたが、やはり現地の状況を自分の目で確かめて問題点などを把握するのが一番いいと思っているので、販売先の訪問は続けていきたいです。
ドイツなどでも寿司屋をはじめとした日本食店で日本酒が人気のようです。毎日飲まなくても特別な時に飲むお酒として、ヨーロッパでも広く日本酒の販路を見つけていきたいと考えています。

起業して5年。
その半分以上の月日がコロナによって制限される活動でしたので、まさにここから輸出も含めて再開するといった感じです。

本編の前編はこちら

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今西由紀
サケ・ラバーズ株式会社 代表取締役
サケ・コミュニケーション株式会社 代表取締役

投稿者プロフィール
神奈川大学短期大学部卒業。日本電気入社。約25年勤務し、2018年に独立して「サケ・ラバーズ株式会社」を設立。2年後には日本国内向けの日本酒販売・企画を行い「サケ・コミュニケーション株式会社」を立ち上げる。
現在は日本酒を世界と日本国内双方向で販売し、さまざまな取組みによって広め、全国の酒蔵を支援する活動を行っている。 インバウンド観光、海外向け観光PR、酒蔵支援事業、日本酒の輸出事業を展開中。

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