M&Aの売り案件はどこにある?買い手目線で引き寄せる方法を考えてみた!

事業投資を考えるなかで、売り案件をみつけるのが難しい!という声をよく聞きます。買い手の立場から見た案件の探し方や、M&Aをマッチングさせるポイントなどには、関心の高い方も多いことでしょう。

そこで今回は、日本M&Aファースト推進機構の代表理事 田邊佑介氏にお話しを伺いました。田邊氏は、中小企業診断士というだけでなく、日本M&Aファーストという概念を日本全国に広めようと精力的に活動されているM&Aアドバイザーです。

どこにある?スモールM&Aの売り案件

M&A案件に携わっていると、「売り案件はどこで見つけてきたんですか?」というご質問を多くいただきます。
M&Aアドバイザーとして活動していきたい方はもちろん、投資意欲の高い事業投資家にとっても関心の高いことかもしれません。

今回は、スモールM&Aという観点で、売り案件の入手経路についてまとめてみました。

ネットで売り案件を探そう!

売り案件を探すとしたら、すぐに思いつくのはネット検索でしょうか。

検索エンジンで「売り案件」を検索すると、
バトンズ(batonz.jp)
トランビ(tranbi.com)
サクシード(br-succeed.jp)
などの、M&Aのマッチングサイトを運営している代表的なプラットフォーマーが出てきます。

マッチングサイトでは、それぞれ登録すると、登録されている案件を閲覧することができます。売り手は、無料で使えることが多く、より多くの方に売り情報を広めることが可能です。一方で、買い手は、マッチングサイトを通して、自身の条件に当てはまる売り案件を見つけることができます。

手早く売り案件を探そうと思えば、マッチングサイトがオススメです。マッチングサイト上に(企業名は特定できないが、売り案件の情報が掲載されている)ノンネームシートがあるので、実際に投資しようと思った時の相場感を知ることにもつながります。

マッチングサイトのデメリット

マッチングサイトの閲覧だけでしたら、コストもかかりませんし、最初の第一歩としては最適でしょう。ですが、実際に投資を具体化しようと思うと、デメリットもあります。

投資したい案件がない

マッチングサイトでは、売り案件が数多く登録されています。1000件以上登録されているマッチングサイトもあります。

ですが、実際に投資する立場から言うと、「エリア」「業種業態」「企業規模(年商・社員数)」などの条件を絞り込んで検索するはずです。

どこのマッチングサイトでも、そこまで絞り込んでしまうと10件もない、または検索結果がゼロということも少なくありません。全体の傾向として、大都市に案件が集中し、地方に行けば行くほど案件が少ないという「売り案件の過疎化」も見受けられます。

投資したいと思える案件は、競合が多い

例えば、代表的なマッチングサイト・トランビでは、以下の売り文句があります。

トランビなら、「手数料無料」「平均15社」の買い手が見つかります。

売り手からすると、たくさんの買い手が見つかるというメリットですが、買い手からすると、日本全国の競争相手が14社いるという意味になります。特に、投資したいという案件は、一般的にも買収希望者が多くなりますので、それら複数の競合他社との激しい競争に勝ち残らないといけません。

売り案件を紹介してもらう!

マッチングサイトは、本当に買いたい案件が見つかればラッキーです。では、それ以外の売り案件の探し方についても考えてみましょう。

一般的には、「売り案件」の情報を持っている会社や人から「紹介」を受けるという方法になります。「売り案件」を紹介している会社や人について、いくつかご紹介します。

M&A仲介会社

売り手と買い手の間に入り、M&Aが成約するまでの仲介業務を行う専門会社です。多数の売り手・買い手情報を登録しており、その中でマッチングさせるビジネスになります。

金融機関

近年は、金融機関独自でM&A機能を内製化してきており、案件を多く抱えるところも出てきています。融資案件を通して、地域の企業の情報を蓄積し、ネットワークを有しているため、うまくハマれば頼りになる存在になります。

税理士・中小企業診断士などの士業

経営者を直接サポートしている士業も、売り案件を潜在的に抱えています。顧問先の中には一定の割合で「事業承継問題」を抱えているところがあり、「誰に継がせるのか?」「技術や雇用をどう維持するのか?」という経営課題があります。第三者に承継することを検討する余地が大いにあり、実は士業の先に「売り案件」がたくさん眠っています。

事業引継ぎ支援センター

事業引継ぎ支援センターとは、M&Aの相談ができる公的窓口になります。公的機関ですので、相談は無料。あまり知られていませんが、売り手の相談だけではなく、買い手側の相談にも乗ってもらえます。全国47都道府県に設置されていますので、一度相談されてみてはいかがでしょうか。

 

上記以外にも、人脈の広い社長さん、不動産会社、生命保険(法人)の営業マン、異業種交流会などの人脈からも売り案件が紹介されたりもします。

「売り案件が見つからないです、、、」

というM&Aアドバイザーや投資家の声をよく聞きますが、そんなことはありません。あなたの目の前を、売り案件が通り過ぎていることが多くあります。

まずは、売り案件を持っていそうな会社や人にご自身でアプローチすることが重要になります。「売り案件が欲しい」「投資したい」という情報をきちんと伝えないと、あなたのところに紹介が回ってきません。

 

今回は、ネットで検索したり、紹介されたりと、投資案件を引き寄せる方法について解説しました。これとは別に、投資候補先に攻めていくやり方もあります。またの機会にお話しできればと思っています。

田邊佑介
一般社団法人 日本M&Aファースト推進機構 代表理事

投稿者プロフィール
2004年、27歳で経営コンサルタントとして独立。
2008年に株式会社そだてる設立。創業以来、営業強化コンサルタントとして活動。
支援先の後継者不足・人材不足を目の当たりにし、M&Aビジネスに参入するも、決算書ベースのM&A業界に困惑。決算書に載らない価値を正しく算定するM&Aを普及すべく、2018年より本格的にM&Aアドバイザー業務に注力。
現在は、日本国内の事業引継ぎ問題を解決すべく仕組み作りに奮闘中。

M&AファーストチャンネルというYoutube番組をやっています! よろしければ、ぜひチャンネル登録お願いします。

関連記事

編集部おすすめ記事

年別アーカイブ

ページ上部へ戻る