困った時、そこに“理念‟があった〜コロナ禍の今、改めて理念と向き合おう!

「論語と算盤」を著し、日本資本主義の父ともいわれる渋沢栄一、「道徳なき経済は犯罪であり、経済なき道徳は寝言である」とは二宮尊徳の名言。昔から「道徳と経済の両立」と言われるように、資本主義や実業には暴走の歯止めとなる道徳がセットになるべきことが説かれています。

経営をする上での理念といっても過言ではない「論語」や「道徳」。経営コンサルタントの大橋弘子氏が、困難に直面したときの拠り所になる経営理念について考察しました。

なぜ、うまくいっている会社には理念があるのか?

理念をつくったら、売上・利益ともに
少なくとも1.5倍以上になるからです。

私の経験からいうと、
同じ規模で、
理念をつくっている会社とそうでない会社には
1.5倍以上の開きがあります。

なぜ、そのような開きが生じるのか?
次の3つのことを、
理念で実現できるようになるからです。

①社長の決断のスピードを上げることができる

社長は、決断・決断の連続です。
しかし、わからないこと、すぐに判断できないことは
時間がかかります。

このようなときに、判断軸(理念)があると、
決断のスピードが速まるのです。

②指示待ち社員がいなくなる
(理念浸透している前提です)

理念がしっかりしていたら、
その理念を軸に、
社員が「失敗を恐れない文化」を
つくることができます。

失敗を恐れずにチャレンジし続ける会社は
絶対伸びます。

社員が自由に動ける土壌をつくれるのが理念です。

③ステークホルダーが共感し、応援してくれる

※ステークホルダー:
企業が経営をするうえで、直接的または間接的に
影響を受ける利害関係者

例えば、

金融機関:
ここは頑張ってるから積極的に応援しよう。

取引先:
ちょっといい条件で取引してあげよう。

お客様:
少々高くてもこの企業のものなら買おうかな。

社員:この会社の為だったら一生懸命働こう。

共感してもらえる理念をつくっていれば、
その理念に対して多くのステークホルダーが
協力してくれます。

そして結果として、売上や利益が上がるのです。

理念とは何か?

理念に正解・不正解はありませんが、
わが社の理念の構成は、
ミッション・ビジョン・バリューです。

ミッション:使命
ビジョン:将来の理想像
バリュー:価値観・行動指針

わが社のビジョンは、
ひとりひとりが本当にしたいことを実現し、
人を大切にする経営のもとで、
“人を幸せにする会社”を創出することです。

ビジョンとは、
企業活動の目的・成し遂げたいことです。

ビジョンをどうやって描いたか?

経営者として、将来、得たい「成果」を
「自分」「他者・社会」「有形・無形」といったカテゴリーで
1,000個くらい紙に書いて、
言葉を紡ぎ、ビジョンとして言語化しました。

成果とは、
単純に売上高や利益だけではなく、
組織の外の世界=社会に対する良い影響を
もたらすもの全般、ビジョンの実現を意味する

オーストリアの経営学者で『マネジメント』の著者P.Fドラッカーの言葉です。

ミッション・バリューに基づいて企業活動をした結果、
このビジョンの状態になることを目指しています。

そこにたどり着くために何をすればよいのか?

私のビジョンのキーワードは、
「人を幸せにする会社」です。
「幸せ」にするってなんだぁ!!!

「幸せ」のとらえ方は、
皆さん異なりますからね。

★私の経験から言えること★

コンサルタントとして、
顧問先で社員面談をしていて、

社員さんが何のために仕事をしているのか?
に傾注して話を聞くと、お金だけではない。
必要とされること
感謝されること
存在の承認」だと感じます。

社員にとって、お金は手段であって目的ではないのです。
片や会社経営の目的は、人を幸せにすること。
社員が幸せに働いている限り、
利益がプラスかマイナスかは本質的な問題ではない。

会社が社員を必要とし、感謝すれば、
相対的な信用から絶対的な信頼へと変化するはず。

相対的な信用

「生産性」「費用対効果」「価格・機能」等の条件を比較することが相対性だ。
例:用いられて、捨てられる

コスト20万円、成果30万円のビジネスに、
コスト10万円、成果30万円のライバルが現れたら
後者にもっていかれる。

価格競争のラットレースからさよならしよう。

絶対的な信頼

存在しているだけでいい。
上とか下、
この人は機能しているとか機能していないではないのが絶対性だ。

この域に達することが
私のビジョン実現です。

途中くじけそうになった時にどう見直せばよいのか?

飽くなき追及です。
私はまだまだ実力不足です。

見本・信頼・支援
感謝・肯定・受容

今、目の前の人の「幸せ」の実現の為に
行動し続け、あきらめないこと。

私が見たことのない、
果てしない絶景を見てみたい!

これから突入する幾多の困難も
その絶景を見るため。

絶景にたどり着くために
上ったり下ったり
を繰り返しながらやっていこう。

そんな気持ちで取り組んでいます。

理念策定・浸透は成果をだすため

理念は、策定して終わりではありません。
社長室の壁の立派な額縁に「経営理念」が
掲げられていることがあります。

社員さんに「御社の理念は?」と尋ねても、
答えられないことがあります。

理念策定はゴールではなく、スタートです。
経営者を含め全社員に理念が浸透した状態になること。

会社が大切にする価値観が共有され、行動した結果、
成果へと結びつきます。

また、自らビジョンという旗を掲げることで
自社に引き寄せられる人・情報等の
ソリューションが整います。

理念×マーケティング、
理念×商品開発

理念起点で掛け算の経営をすることで、
行動も加速していきます。

また、
経営がうまくいっている時ではなく、
むしろ、困ったときほど理念に立ち戻ることで、
軌道をそらさずにビジョンへ進んでいくことが
できると思っています。

「道徳と経済の両立」の結果、
「実」につながるのではないでしょうか。

大橋弘子
株式会社 スタートアップウェイ 代表取締役

投稿者プロフィール
キャッシュフローコーチ・理念実現パートナー・秘湯M&A
実装するパートナー型コンサルティングをFPとして個人・法人支援実績:15年間累計1,500件超。
大手金融機関、メーカーなどで多数の講演、研修実績を持つ。
あり方>やり方=あり方重視で理念経営実践を指導。ドンブリ経営から先を見通したキャッシュフロー経営導入・運用支援を行う。
◆尊敬する師匠:坂本光司氏(日本でいちばん大切にしたい会社大賞審査委員長ほか)
◆尊敬する経営者:塚越 寛氏(伊那食品工業株式会社 代表取締役会長)
◆所属先:人を大切にする経営学会 ほか
◆趣味:秘湯めぐり・年間温泉滞在日数60日・おすすめの秘湯宿は長野県中房温泉旅館さん

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