【書評】経験の蓄積と偶然を活用しライフピボットしよう!

人生100年時代といわれ先行きが不透明な今の時代にあって、キャリアをアップさせ、自分の可能性を広げることはより難しくなっているように感じられます。しかし、今のキャリアに一工夫を施し行動を起こすことで人生の方向転換は叶うと、黒田悠介氏は著書「ライフピボット 縦横無尽に未来を描く 人生100年時代の転身術」の中で語っています。

本書を、コミュニケーションデザインや企業支援コンサルタントのエキスパートとしてご活躍の書評ブロガー、徳本昌大氏が書評してくださいます。徳本氏ご自身も経験の蓄積を生かし情報をアウトプットすることで新たなキャリアへとステップアップされたご経験をお持ちです。

ライフピボット 縦横無尽に未来を描く 人生100年時代の転身術
著者:黒田悠介(インプレス)

本書の要約

過去の経験による“蓄積”を足場にし、多様な出会いや偶然力を活用することで、ワクワクな人生を送れるようになります。ここでいう“蓄積”とは、スキルセット、広く多様な人的ネットワーク、経験によるリアルな自己理解の3つ。この蓄積を活用し、情報を発信するギバーとして行動することで、自分の可能性が広がります。

ライフスタイルを転換(ピボット)しよう!

ライフピボットとは、過去の経験による蓄積を足場にして、着実に新しいキャリアへと一歩を踏み出す考え方です。(黒田悠介)

私は今から14年前に「ライフピボット」をスタートしました。自分の人生の棚卸しをし、断酒を決断し、新たなキャリアを歩み始めました。広告会社の営業だった私は、周りのブロガーを見習い、情報発信をスタートしたのです。

ソーシャルメディアやブログでのアウトプットを通じて、著者やセミナー講師になることができました。偶然の出会いが様々な奇跡を起こしてくれ、点と点がつながることで、私の人生は面白くなりました。現在では、社外取締役や企業のアドバイザーをしながら、日々、自分の好きなこと、やりたいことをやっています。

「ライフピボット 縦横無尽に未来を描く 人生100年時代の転身術」の著者の黒田悠介氏も、いくつもライフスタイルを転換(ピボット)しながら生きることで、人生をピボットしてきました。東京大学文学部心理学→ベンチャー社員×2→起業(売却)→キャリアコンサルタント→フリーランス研究家→ディスカッションパートナー→コミュニティ主宰、という紆余曲折な経験が、彼のキャリアをユニークなものに変えたのです。

偶然の力を計画的に引き出す

未来のキャリアは、J・D・クランボルツが「偶発性理論※」で指摘するように「偶然」によって左右されます。

※個人のキャリアの8割は予想しない偶発的なことによって決定されるが、その偶然を計画的に設計し、自分のキャリアをより良いものにしていこうというキャリア論に関する考え方。(参照:Wikipediaより)

人生には、予測不可能なことのほうが多いし、あなたは遭遇する人々や出来事の影響を受け続けるのです。結果がわからないときでも、行動を起こして新しいチャンスを切り開くこと、偶然の出来事を最大限に活用することが大事なのです。(J.D.クランボルツ)

矢印の向きが様々な方向に向く時代には、キャリアの成功の基準となる矢印の向きも一つではないと考え、多様化させるべきです。

経験の蓄積と偶然によってキャリアの転換を実現させる「ライフピボット」を行うことで、より良い人生を生きられるようになります。広告会社の営業という肩書きしかなかった14年前よりも、いくつもの肩書きを使い分けるようになった今の方が、はるかに私の可能性は広がりました。

ライフピボットを実践することで、44歳の働き盛りよりも、58歳の今の方がワクワクな時間を過ごせています。様々な偶然の出会いから、新しいビジネスが生まれ、私は日々自分のキャリアをアップデートしています。

6つのアクションでライフピボットを実現

わたしたちは仕事の経験を通じて「3つの蓄積」を貯めていく必要があります。そして、その蓄積には「6つのアクション」が有効です。いまのキャリアにほんの少しの工夫をすることで、誰でもいつからでも始められるアクションです。どんな状況からでも始められ、かつその後は連鎖的にいつでもキャリアの転換が可能になるでしょう。

今の時代、

  • 長期化する人生のなかで
  • ライフスタイルが短期化し
  • 加速する様々な変化に見舞われる

私たちは人生100年時代を生きていますが、人生を1つ2つのライフスタイルで生き抜くことは難しくなっています。現代のような変化の激しい時代には、何度もキャリアを転換することが必要になっています。このような環境下では、仕事や人生について綿密に計画してもあまり意味がありません。

変化に対応可能な準備を!

計画は常に変更を余儀なくされ続けるでしょう。だとしたら「計画」よりも、どんな変化にも対応できる「準備」を進めておくほうがいい。

経験の蓄積と偶然を軸足(ピボットフット)にして、キャリアを転換することができます。ライフピボットを何度も何度も繰り返すことで、自分らしいキャリアを描けるようになります。

ライフピボットに必要な3つの蓄積

①価値を提供できるスキルセット(Skillset)

②広く多様な人的ネットワーク(Network)

③経験によるリアルな自己理解(Self-understanding)

これら3つの蓄積によって、私たちの人生は面白くなります。私はいくつもの会社の社外取締役やアドバイザーをしていますが、それぞれの異なる会社の経験や人脈が、私の人生の可能性を広げてくれました。最近では数年前の上場経験をストーリーにして語ることで、IPO支援の仕事が増えています。

蓄積のための6つのアクション

著者は、以下の6つのアクションが蓄積のために重要だと述べています。

■「新しい人に出会う」アクション
①ビジネスマッチングサービスを利用する
②発信し続ける

■「新しい場に出向く」アクション
③イベントに登壇・主催する
④コミュニティに参加する・主宰する

■「新しい機会を生む」アクション
⑤ギグワーク(インターネットを介して単発で仕事を請け負うスタイルのこと)をする
⑥ギブワーク(無償での仕事)をする

私もブログでの情報発信を11年間続け、いくつかのコミュニティを主宰することで、様々な出会いをデザインしてきました。新しい人、新しい場を生み出すことで、自分のキャリアが磨かれ、自分に価値を感じてくれる人に出会えるようになります。自分の価値をギブし、ブランドを確立することで、人に紹介してもらえるようになります。

著者が整理してくれた3つの蓄積と6つのアクションを私もこの14年間、実践してきました。ライフピボットによって、いくつもの肩書きを持つことができ、私の人生は間違いなく面白くなりました。ぜひ、本書のメソッドを習慣化しループさせ、人生をワクワクなものにピボットさせてください!

徳本氏の著書「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)」

出典:徳本昌大の書評ブログ!毎日90秒でワクワクな人生をつくる「黒田悠介氏のライフピボット 縦横無尽に未来を描く 人生100年時代の転身術の書評」
この記事は著者に一部加筆修正の了承を得た上で掲載しております。

徳本昌大
Ewilジャパン取締役COO
ビズライト・テクノロジー 取締役
みらいチャレンジ ファウンダー

投稿者プロフィール
複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。

現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。
また、多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。

ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。
マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

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