成長志向の経営者必見!Fintechにより生まれ変わる法人カード

この記事を読むのにかかる時間: 4

ビジネス環境が多様化し、急速に進化し続けることで生じる経営課題の解決に一役買うのが法人カードです。法人カードの多彩なサービスがビジネスの幅を広げることは、Z-EN読者もよくご存じだと思いますが、大企業、中小企業といった枠組みだけではカバーしきれない、スタートアップなど成長企業におけるニーズを満たすため、法人カードもテクノロジーと融合し急速に進化しています。

法人カードはFintechを代表する新たなサービスだとお話くださるのは、d.a.t.株式会社代表取締役 新原崇之さん。Fintech関連プロジェクトを多彩に手掛ける新原さんに、法人カードの今とこれからについて解説していただきます。

法人カードの「再発明」

ここ数年「Finance(金融)」と「Technology(技術)」をかけ合わせたFintechと呼ばれる新たな金融サービスを生活の様々なシーンで目にするようになりました。
スマホ決済やクラウド会計、ロボアドバイザーなどは実際に使っている方も多いのではないでしょうか。

実は経営者にとって身近な「法人カード」もFintechを代表する新たなサービスとして生まれ変わりつつあるのをご存じでしょうか。

米国では「Brex」や「Ramp」といった法人カードを発行するスタートアップ企業が急成長し、僅か数年の間にユニコーン化しています。
彼らのサービスの特徴は、充実したリワードや、わずか数分以内のカード発行、スマホ上での請求支払いなどの利便性にあります。
また、比較的業歴が浅く信用力のない会社でも個人保証なしでカードを作れることも、人気の理由の1つです。

米国ではクレジットスコアが広く普及しており、個人の債務の大きさがスコアに影響を与えるため、こうした個人保証の要らない商品性がユーザーのニーズに合致したのです。

BrexやRampは、ユーザーの審査の際に銀行の口座残高や支出パターン、ECのトランザクションデータなどを分析することで、従来の金融機関では与信が難しかった顧客に対してもサービスを提供することを実現しました。

これはまさにFintechによる法人カードの再発明と言えるでしょう。

日本における法人カードの実情

それでは日本における法人カードはどのような状況なのでしょうか。

日本のカード会社のホームページで法人カードの案内を見ると、多くの場合、「大企業向け(コーポレートカード)」と「中小企業向け(ビジネスカード)」の2つの商品が示されています。(加えて最近は「オーナー向け」といった法人色を打ち出した個人カードの商品が掲載されていることもよくあります。)

実はカード会社は企業の規模で提供する商品を選別しており、大企業向けとされるコーポレートカードは、一定の年商や従業員数、帝国データバンク等の信用情報機関の評点が基準に満たない場合は発行することができません。
一方で、中小企業向けのビジネスカードは企業規模による申込の制限はありませんが、原則として代表者の信用に基づく与信となり、個人カード並みの限度額となることが多いようです。

<法人カードの商品性比較>

大企業向け 中小企業向け
コーポレートカード ビジネスカード
契約主体 法 人 法人(代表者は連帯債務)
対象企業 上場企業、資本金1億円超、従業員数500名以上の企業など 中小企業、個人事業主
支払手段 振込・口座振替 口座振替のみ
発行枚数 上限なし 制限有り(8枚まで、等)
限度額 企業規模により~数億円 数百万円まで
ポイント な し あ り

※各カード会社のホームページより筆者作成

成長企業のニーズは満たせない?

しかし、大企業=コーポレートカード、中小企業=ビジネスカードというこれまでの商品ラインナップでは満たしきれないニーズが存在します。
それは成長を志向するスタートアップなど成長企業におけるニーズです。

世界的に見てこの10年はスマホ×ソーシャル×クラウドといったビジネスが大きく花開いた時期であり、日本においてもSaaS※1やサブスクリプション型のビジネスを手掛けるスタートアップが数多く現れました。
こうした企業はWebサーバーをAWSなどのクラウドで調達し、販売促進のためにGoogleやFacebookのデジタル広告を大量に出稿するため、クレジットカードの決済ニーズが旺盛で、高いカード限度額を必要とします。
しかしその一方で、創業から間もなく、投資先行のため事業が赤字であることも少なくないため、その多くが大企業向けのコーポレートカードの審査には通らないが、中小企業向けのビジネスカードだと限度額が不足する、というジレンマが発生します。

※1クラウド事業者が提供するソフトウェアをインターネット経由で利用できるサービスのこと。読みは「サース」もしくは「サーズ」

▶次のページでは、成長志向の経営者に最適な法人カードが展開する新しいサービスについてお届けします!

1 2

新原崇之
d.a.t.株式会社代表取締役

投稿者プロフィール
株式会社ジェーシービーにて法人向け事業開発、与信モデル構築などに従事。
退職後は40以上のFintech関連のプロジェクト(ペイメント・レンディング等)に参画。
会計データを活用した融資事業を行うFintech企業を大企業と共同で創業、役員を務める。現在はデータやAIを活用した新規事業創造の支援、ベンチャー投資。
立教大学大学院人工知能科学研究科

関連記事

ピックアップ記事

  1. 前向きに事業変革に取り組む経営者にとって、資金調達が成功するかどうかは、時に企業の先行きを決定してし…
  2. DigitalTransfomation
    コロナ禍で日本の商習慣が変化し、クラウドサービスを導入する企業が増えています。前回の「アフターコロナ…
  3. Z-EN読者のなかでも、フランチャイズ本部を運営してみたいと思われる経営者の方は多いかと思います。今…

編集部おすすめ記事

年別アーカイブ

ページ上部へ戻る