経済ウォッチャーはポストコロナ経済をどうみるのか

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経済ウォッチャーの「企業業績のみかた」

――加藤さんが企業業績をみるときのポイントがあれば、ぜひ教えてください。

加藤氏――「なにで稼いでいるか」にまずは注目します。
他には、「売上高は増えているか」「利益はどうか(営業利益、当期利益)」「部門別(セグメント)ではどうか」に注目します。

決算速報の「決算短信(※2)」は必ず見ます。
収益の予想も載っていますから、「企業がどうなるのか」を計る重要な情報です。
なぜ売上が増えるのか」「なぜ利益が増えるのか」などが説明資料に示されていることもあります。

※2 証券取引所の適時開示ルールに則り、株式を証券取引所に上場している企業が決算発表時に、共通形式で作成し提出する決算速報のこと。

――アメリカ株の場合も同様ですか? なぜ加藤さんはアメリカに注目されているのでしょうか?

加藤氏――そうですね、基本的にみるポイントは同じです。
なぜアメリカなのかというと、世界ナンバーワンの経済パワーがあり、数多くのグローバル成長企業を輩出してきた国だからです。
新しいビジネスや新しい企業が、続々と誕生しています。
株価は長期では上昇していますから、投資先として有望だと考えています。

2000年も2020年も、アメリカのGDPがダントツで1位です。
1990年代から安定成長が持続しています。
移民による人口増加」「先端テクノロジーなどの競争力」「世界の基軸通貨であるドル」など、アメリカの成長を支える要素はたくさんあります。

――確かに、グローバル企業と呼ばれる多くの企業はアメリカから輩出されていますし、アメリカで流行ったビジネスが数年遅れで日本に持ち込まれることも多いですね。加藤さんが注目されているアメリカ企業には、どのような企業がありますか?

加藤氏――「クラウドストライク」という、クラウドベースのセキュリティサービスの会社に注目しています。
他には、手術支援ロボットの「インテュイティブ・サージカル」、オンラインフィットネスの「ペロトン・インタラクティブ」、キャンピングカーメーカーの「ソア・インダストリーズ」などです。
いずれの企業も、ポストコロナ経済においても有望だと感じています。

――ありがとうございます。初めて聞く企業ばかりですが、数年後にはグローバル企業に成長しているかもしれませんね。今後、加藤さんはどのような活動をされていくのでしょうか?

加藤氏――経済やライフプランについてお伝えしたり、情報発信したりすることを続けていきます。
私の知識や経験がだれかの役に立てば嬉しいですし、そのきっかけとなる登壇機会をいただけると嬉しいですね。

――加藤さんの情報を求めている人はとても多いと思います。引き続き、加藤さんの情報発信を楽しみにしています。

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加藤千明
アメリカ企業リサーチラボ

投稿者プロフィール
1969年生まれ、福井県出身。
大手国内証券会社を経て、東洋経済新報社入社。
マクロ経済・金融部門を中心に、業界担当(エレクトロニクス・化学)、投資信託評価、地域経済、米国企業分析などの業務に従事。
2021年2月に独立。ファイナンシャルプランナー
幸せマネーライフの水先案内人-FPオフィスウィズ― 代表
決算情報をベースに、IPO、M&Aなど、米国株投資に役立つ、「気になる」「知りたい」米国企業の最新情報を発信するアメリカ企業リサーチラボを運営。

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