メタバースがビジネス領域でも拡張!ライフスタイルを一変する「3Dインターネット」へ(後編)

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メタバースは、近年広がる働き方や生き方の自由度をあげるツールとなり、「3D」となることでこれまでの不可能を可能にも変えてくれます。そんな“新しい未来”の可能性について前回の「メタバースがビジネス領域でも拡張!疑似体験で『経営課題の解決策』に」に引き続き、メタバースを体験できる「メタバースの学校」の校長であり、オンラインコミュニティ「メタバース2.0チャンネル」を運営する北村勝利氏にお話を伺いました。

聞き手は、インドネシアのバリ島でデベロッパー事業を行い、日本では経営戦略・戦術に関するアドバイザーも行っている中島宏明さんです。

メタバースがパラレルなキャリアを拓く

中島宏明氏(以下、中島氏)――北村さんのお話は、「メタバースで儲けよう」といった安直な話ではないのですごく良いですよね。北村さんがメタバースに感じる可能性は、どんなところでしょうか?

北村勝利氏(以下、北村氏)――最近は、副業の解禁や在宅ワーク、リゾートワーク、早期・定年退職など、働き方や生き方の自由度が上がっています。
勤務場所という場所の制約がなくなり、勤務時間という時間の制約もなくなれば、メタバースで仕事をする人も増えるのではないでしょうか。
副業だけでなく、複業(パラレルワーク)という働き方もあります。

メタバースで複業(パラレルワーク)をして、パラレルキャリアを描いていく人も続々出てくるかもしれません。
また、徐々に行動制限が緩和されてはいるものの、国を越えた移動が未だ制限されている地域もあります。
だからこそメタバースが有効。
国際交流したり、「メタバース婚」したり、働き方だけでなく、人生にもメタバースが溶け込んでいく
と思います。

3Dインターネットへの移行

中島氏――「メタバース」は、なぜかweb3に内包され、暗号資産やNFT、ブロックチェーン等と一括りにされることがありますが、文脈が異なると思います。また「メタバースは神の民主化」と、尖った言葉を使われることもあります。そのあたりは、いかがですか?

北村氏――個人的には、web3に対しては懐疑的ですし、メタバースがメインストリームにはならないと思います。
仮想空間上のものを混同してしまう人もいますから、交通整理が必要ですね。

「メタバース」も「web3」も、単なるマーケティングワードに過ぎないと思いますし、「メタバース」という言葉が使われなくなる方が望ましいです。
私は、メタバースを「3Dインターネット」と呼んでいます。

これまで2D(平面)だったインターネット体験が、3D(立体)に変化していくということです。
あとは、どのデバイスで3Dインターネットにアクセスするかだけです。
スマホでもPCでも、VRデバイスでも良い。
「VRデバイスじゃないとメタバースではない」という人もいますが、スマホやPCはみんなすでに持っていますから、既存のデバイスからアクセスできることが将来的な広がりを考えても大事だと思います。

「メタバースの学校」セミナー資料より抜粋

5Gの広がりでコンテンツがリッチ化

北村氏――インフラの進化で言えば、5Gでコンテンツがリッチ化します。
文字情報が画像に、画像が動画に変化してきたように、それらが3Dになり、リアルタイムの相互コミュニケーションになっていきます。
モバイル通信で言えば4G→5G→6Gと通信容量が増えていくということです。

「別に4Gでも動画は見られるし、送れるよね」と感じているかもしれませんが、3Dやリアルタイムの相互コミュニケーションが増えると、5Gを実感できて次第にそのレベルが当然といった感覚になると思います。
一度贅沢を覚えると戻れないように、コンテンツがリッチ化するともう以前の状態に戻れなくなります。
なかには、それでも4Gでいいという人もいるでしょうが、ツイッターが好きな人は相変わらずツイッターをするように、新しいものが出てきても既存のものに留まる人は一定数いますから、3Dインターネットに限ったことではありません。

▶メタバースが場所や時間の「制約」を取り払うことで、遠くない「未来」の人々の暮らしや働き方にも大きな影響を及ぼす可能性が見えてくるお話でした。後半では、メタバースやアバターの特徴を活用することで得られるメリットの数々についてご説明くださいます。

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中島 宏明

投稿者プロフィール
1986年、埼玉県生まれ。2012年より、大手人材会社のアウトソーシングプロジェクトに参加。プロジェクトが軌道に乗ったことから2014年に独立。一時インドネシア・バリ島へ移住し、その前後から暗号資産投資、不動産投資、事業投資を始める。現在は、複数の企業で経営戦略チームの一員を務めるほか、バリ島ではアパート開発と運営を行っている。

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