人が育つ仕組みをつくる~明文化した評価制度は成長へのロードマップ
- 2022/8/16
- コラム
人を育てることは企業の命題です。しかし、ときにそれは、経営者にとって困難に直面する難題でもあります。自社に合った人材を採用して育成し戦力として定着させる。そんな理想の組織づくりには正しく設計された評価制度が不可欠だと、株式会社チームエル代表の堀越勝格さんはお話くださいます。チームエルのチーム作りに学ぶコラム。チームエルの評価制度がどのように機能し人を育てているか、堀越さんのほか、同社IMC事業部取締役の岩根弘和さんとチーフコンサルタントの矢澤知哉さんが解説してくださいます。
目次
求める人物像を共通認識に
皆さまは自社の従業員に対して「人材育成」をしていますか?
会社を成長させるのは従業員の皆さんです。
したがって、従業員が成長すれば会社も成長する。
ですので、人材育成をしないと会社は発展していけないわけです。
そして、皆さまの会社では「理想の人物像」は明文化されていますか?
人材育成の場面において理想の人物像が明文化されていないと、管理職の方々は、「自分の考えや経験」をもとに育成するしか手段がありません。
結果、育成の方向性に妥当性がないかもしれませんし、育成そのものが遅れるリスクもあります。
評価制度が人を育てる
自社の理想の人物像を明文化し、それを細分化して評価の基準としたものが「評価制度」です。
例えば、「ルールを守る」というテーマについて、以下のような基準を設定します。
- 注意を受けることがある=2点
- 注意を受けることはない=3点
- 注意を受けることはなく他者に指導もできる=4点
理想の人物像からテーマを設定しますので、通常、15~20くらいのテーマが設定されるでしょう。
その合計点を評価点とするのです。
各テーマについて自分がどこに当てはまるかが明らかになると、より高得点を取るための課題が自然発生的に設定されていきます。
例えば上記の例で、「1. 注意を受けることがある=2点」の場合は、「注意されないよう〇〇のルールを厳守する」といった問題提起がなされ、理想の人物像に近づくために次にしなければならないことが明確になります。
こうやって、日々の成長課題と評価を直結させることで、人材育成スピードが飛躍的に上がるのです。
つまり、行動が変われば点数が上がり、点数が上がれば上がるほど評価が上がり、給与も上がる。
そして、企業が求める理想の人物像に近づいていくのです。
評価制度は「人材育成システム」である、という認識があるかないかで会社の成長度合いは大きく異なってくることでしょう。
▶人を育てる仕組みとしての評価制度とは?評価する側、される側がどうあれば人は育っていくのか、このあと詳しくお届けします!