お坊ちゃん社長はメンテナンス力で人も車もときめかせる(後編)
- 2021/6/4
- インタビュー
目次
「一般社団法人2代目お坊ちゃん社長の会」を発足
経営の質を変えていきたい!
――田澤さんは、現在「2代目お坊ちゃん社長の会」を運営されていらっしゃるそうですね。ご紹介いただけますか。
田澤氏――はい。
2代目社長が自分自身のコアコンピタンスを創り上げ、経営スタイルも自分一人だけではなく周りの人とムーブメントを作っていくやり方に変えるための会「2代目お坊ちゃん社長の会」を昨年2020年に発足しました。
いろんな人を巻き込んで経営の質を変えたいという理念を持った同志たちによる、「お勉強の会」とは異なる「実践の会」です。
――会のメンバーはどのように入会するんですか?
田澤氏――会への入会希望者にはZOOMで僕自身が面談をしています。
会社の社長が月に2時間を使うって結構大変なことなので、会の方でもメンバーになることの価値を探さなければいけない。
それには、失敗体験も赤裸々に話せて親身になって相談し合える環境がいいと思いました。
人数はKGIではないので、少ない人数でも成長戦略の学びと実践の会にしていくことが目標です。
2代目お坊ちゃん社長の会が追求するもの
――「2代目お坊ちゃん社長の会」がメンバーにもたらす価値とは何でしょう?
田澤氏――自分自身がなんでこの会社にいるのか?それが全員に見えるようにしたい。
先代のやっていることを否定しなくてもいいし、先代と自分のやり方を掛け合わせていくという考えもあるでしょう。
コアコンピタンスをしっかり理解して、そこにいる意味を理解できるようになってほしいんです。
そして、人生で何をしたいのかはっきりわかる2代目をたくさん作っていきたい!!
さらに、会にはいろんな業種業態の方が集まっていますから、そのなかでビジネスも生まれているんです。
――田澤さんご自身が会の中で大事にされていることって何ですか?
田澤氏――愚直にやっているのは、腹くくって自分の道を作った僕自身のメソッドを共有することです。
メンバーには、自分がどこに進みたいの?何したいの?っていうのを自身に問いかけるために1か月しっかり準備してもらい、月1回発表してもらいます。
壁打ち議論っていうんですが、みんながどんどん質問をしていって、それにこたえていく、1対20名での人生の棚卸です。
メンバーからの意見にはヒントが非常にたくさん詰まっていますから、発表者はそこに解を見出し、方向を決め腹に落としこみすっきりするんです。
今はZOOMで行うことにより、2時間のなかで話さない人は誰もいないようすることが実現できるようになったんです。
そういう意味では、オンラインもいいと思っています。
組織が大きくなったら会を分けてもいいですね。
メンテナンス文化を浸透させる未来予想図
――今後のビジョン、実現したいことや未来予測について教えていただけますか。
弊社、京南オートサービス株式会社の基本理念は、「メンテナンスで〝ときめき”を」です。
メンテナンスをキーワードに、車と健康分野で、大きく事業を伸ばしていきたいと考えています。
使い捨ての今の世の中を変え、メンテナンス文化を根差すことが日本には必要だと強く感じています。
2代目は頼りないという印象が強く周りからもそう見られているのだろうと思いますが、「2代目こそ最強」を証明したいですね。
そのためにも、事業や技術の承継をして2代目の道を歩む覚悟を決めた後継者を心から応援していきたいと思います。
本稿「お坊ちゃん社長はメンテナンス力で人も車もときめかせる」の前編はこちらから