採用市場にイノベーション!月額1万円で求職者100人にオファー

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「ヤギオファー」が起こすイノベーション

なくならない採用格差 

求職者と人材を募る会社とをマッチングさせる「ヤギオファー」には、双方にとってどんなメリットが仕組化されているのですか。

金氏――これまで、ハローワークに通い続けて人材を探しても結局上手くいっていなかった企業と、潤沢な人的資源を持ち採用にもコストをかけられる企業との間に採用格差が生まれているんですね。
にもかかわらず、採用コストを下げるという発想も、サービスも生まれなかった。
この状況を打開し、人材確保に悩む企業が低コストで納得して採用できる環境を支援するために「ヤギオファー」がチャレンジしていきます。

と同時に、100万人のユーザーに還元していく視点も重要です。
彼らにとって、自分の個人情報が一部露出されることにモチベーションを保ってもらうため、レスポンスをしたら100ポイント溜まって、外部ポイントに還元できるという仕組みも作っています。

実際に「Yagish」のアプリで履歴書を作成してみたのですが、とても使いやすいですね。「Yagish」でも7割近くがスマホで作成しているとのこと。スマホで操作しやすいことがすごい強みだと思います。

金氏――そうですね。
スマホで完結することは、今後より一層、重要な要素です。

多様な仕事探しに対応していく

新卒に限定したプレ「ヤギオファー」に始まり、本格始動後は、さまざまな雇用形態に対応されるようですね。一般的な企業であれば、新卒も中途も、パートタイマーも、アルバイトもと、複数のカテゴリで採用が必要なケースもでてくると思います。

金氏――複数のカテゴリを使う企業もたくさん出てくるでしょうね。
それぞれ1万円の課金が必要ですが、他の採用方法に比べても格安の金額ですから。

さらに、障がい者、外国人、65歳以上の引退後の方々を対象にしたカテゴリも重要ですし、現在も多くの登録者がいますので、それぞれに応じたフォローも必要でしょう。
また、少子化の問題以上に、働きたいけど職に就けないでいる若者が大勢いることにも目を向けるべきです。

面白いことに、実際はオファーを受けたいがどう生きればいいのかわからない若者が増えているんですね。
だから、彼らにWishを持たせるきっかけにもしたいと思っています。
このような人を取り巻く包括的な問題解決を目指していこうとするのが「ヤギオファー」なんです。

人にアクセスする便利なツールとして

なるほど。ものすごいキャリアじゃなくても、自分ができることを履歴書に書いておけば誰かが探してそれを見つけてくれる。人の可能性を広げる、そんな仕組みを作られたのですね。

金氏――今回の「ヤギオファー」として提供するシステムは採用だけでなく、一定の要件に合う人の集団にアクセスしたいという時、マーケティングコストを抑える意味で非常に有効です。
ですから今後、自社サイトも含め、いろんな事例を出していきたいと考えています。
多くのメディアや記事で取り上げられることで、こんなマッチングもあるんだ!と再認識してもらえたらいいですね。

多様なバックボーンを持つ登録者がいると、地方の小さな会社の採用だったり、イベントなどで一時的にスタッフを募集したりと、採用の実現可能性がどんどん広がっていきますね。

金氏――「Yagish」登録者100万人の母集団は、人口密度に準じる形で日本全国に分布していますから、都市部だけでなく、地方の町で農業のお手伝いをするとか、お祭りのスタッフが足りないだとか、いろいろな繋がりが必要になったときに使っていただけます。
地域活性化においても中心は人ですから、「ヤギオファー」で補えると思います。
登録ユーザーにとっても、面白いオファーが来るし、返事をするとポイントも溜まるので、口コミでも話題になったのだと思います。

事業の真ん中には“人”がいる

人と人との繋がりを軸にした「ヤギオファー」のようなサービスの海外展開もお考えとのことですが、金さんの今後のビジョンをお聞かせください。

金氏――今回の「ヤギオファー」リリースには、高い採用コストと人材が安く売られていく悪循環の状況に新たなマーケットをつくっていくという意味合いがあります。

履歴書サービス「Yagish」をやって分かったことは、必要とされるサービスであれば、放っておいても自然と人が使ってくれるということ。
広告は一切出さない、干渉も一切しないという、ユーザー主導のサービスを2年間やってきたので、皆さんがファンになってくれて、とても好意的なレビューを書いてくれたことで一気に広まりました。

また、履歴書の情報にプラスして、その人は何が欲しいのか、どういう人生を送りたいのかの情報「Wishリスト」を作成していければ、入り口は「職探し」でも「家探し」「結婚相手探し」など、履歴書を使って「○○探し」のきっかけづくりができるんです。

どんなアイデアでも事業化するとその先には「人」が必要になってくるんですね。
そんなときには「ヤギオファー」が使えると思いますので、今後、たくさんの事例をみなさんに伝えていきたいと思っています。

ありがとうございました!これまで誰も手を付けることのなかった、気軽に低価格で利用できるダイレクト・リクルーティングを実現する「ヤギオファー」。人と人との繋がりを研究し、社会をよくするための事業化を実現する金さんから目が離せません。Z-ENでも「ヤギオファー」の事例を今後取り上げていけたらと思います。 

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⾦相集
株式会社Yagishヤギッシュ代表取締役  ⾦ 相集キム サンジプ

投稿者プロフィール
1968年韓国ソウル市⽣まれ、1994年留学で来⽇
東京⼯業⼤学社会理⼯学研究科博⼠(Social Networking研究) 、ハーバード⼤学イェンチン研究所客員研究員を経て、株式会社NHNJapan(現LINE株式会社)執⾏役員としてソーシャルメディア新規事業(cururu事業の運営とLineの設計)、株式会社ネクスト(現株式会社LIFULL)執⾏役員を歴任後、2008年、株式会社リンケイジア設立。
日本、韓国、シンガポールで地域別特⻑を活かした事業会社を展開し、2016年に事業譲渡。
株式会社MJS執⾏役員として事業投資と新規事業を先導する傍ら、東京⼤学客員研究員として情報銀⾏WGに参加した際に、Yagish事業の構想を思いつき、MJS⼦会社ビズ オーシャンで新規事業としてスタート。
2021年9⽉に(株)Yagishを設⽴し、12⽉には⾃然流⼊で35万人の会員登録を記録する。

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