会社に合う人材を探し続ける覚悟と、受入れ準備を

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「本心」を語ってもらう

最終面接後に社長・面接担当者と食事に行った矢澤です。

面接中にお酒の場なども好きという話から、「よければこの後でも」というようなことを言ったら、駅に向かう最中にお誘いが来ました。
イレギュラーではありますが、自分に合った会社だと確信を深めた出来事でした。

もう3年前になりますが、実際に面接を受ける側であった私からは、応募者の視点を踏まえてどのような面接をするべきか、どんな会社に入りたいかということについて考えていきたいと思います。

応募者は、自分をより良く見せたいという気持ちと、自分に合った会社に入りたいという矛盾を抱えて面接に臨んでいます。
応募者は面接に臨む前でも、この会社に入りたい、内定をもらいたいという気持ちを少なからず持って面接を受けるのですから、当然良く思われるように準備して来ます。

が実際、面接は価値観が合うかをお互いに見極める場です。
嘘をついたり、本心を隠したりしたままではお互いの為になりません。

そこで、自分に合う会社に入るためには良く見せる必要はないことを認識してもらい、リラックスした状態で本心を語ってもらうことで、自社に合わない人材を採用してしまうという面接の失敗を防ぐことができます。

過去の行動や気持ちを深堀りする

では、応募者の素を引き出し、本音で話すにはどうすべきか。
以下のステップを参考に、現在の面接と照らし合わせてみましょう。

ステップ1:前述の「歓迎感」や、面接はお互いに見極める場であることなどを伝え、応募者が本心を語りやすい環境を作る。
ステップ2:過去にフォーカスして行動の理由や当時の気持ちを深堀りし、応募者の価値観を知る。
ステップ3:実現したいことや将来やりたいことを聞き、自社に合っているか確認する。

応募者のことを知れば知るほど、こちらが価値観のマッチングを判断しやすくなるとともに、応募者は「自身を理解してくれている」という安心感が生まれ、入社意欲が高まるのです。

インターンシップなどで実際に仕事を見る機会がない場合、応募者は説明会や面接でしか具体的に会社を知ることはできません。
従って、その際に接する人が信頼できるかが重要になります。

話すことが信頼につながる

本稿最初に登場した弊社代表、堀越は、合わない人にとっては入りたくないと思えるような話をしていますが、価値観や考えが合う場合であれば、人によっては拒否されるようなことも覚悟を持って話してくれているという信頼に繋がります。
その前段階として、岩根の記述にあるように、会社全体の雰囲気や面接担当者の話しぶり、内容をもとに応募者も会社を見極めているのです。

自社に合う人材を探し続ける覚悟とその人材に入社してもらうための準備が、人材採用においていかに重要かということをご理解いただければと思います。

チーフコンサルタント
矢澤知哉

「チームエルのチームづくり」コラムは以下からもご覧いただけます。
第1回目:経営を楽しむためのエッセンスは経営理念の実装にあり
第2回目:出会いから始まる未来〜いい人材とは何か
第3回目:どんな人が好き?あなたの会社に合う人材の見つけ方

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堀越勝格
株式会社チームエル 代表取締役

投稿者プロフィール
自動車販売等の経験を経て2002年大手経営コンサルタント会社入社後、カーディーラー、自動車整備業、中古車販売店等、業界企業の経営から現場改善までありとあらゆるテーマの実践的なコンサルティングを展開。
2006年からはカーリンクチェーンのSV(店舗指導部隊)を率い、店舗だけでなく、チェーン全体の生産性改善に向けた戦略的指導をも推進する。
自動車販売の人材育成・営業力強化は勿論、経営戦略の策定支援、製販の組織連携強化、組織活性化、人事評価システムの構築等、多岐に亘るテーマのコンサルティングを行い、クライアントオーナーの信頼に応え続けている。

岩根弘和
株式会社チームエル IMC事業部 取締役

投稿者プロフィール
大手経営コンサルティング会社入社後、自動車販売店の現場でマネジメント業務を経験。
その後、自動車FCチェーン本部立上げ、コンサルティング実務、部門マネージャー、事業部長に就く。
現在、経営コンサルティング部門の取締役事業部長。

矢澤知哉
株式会社チームエル チーフコンサルタント

投稿者プロフィール
大学卒業後、カナダ留学。現地での経験や友人の力になりたいという想いからコンサルタントを志し2019年に入社。
自動車販売直営店での実習、加盟開発営業やSV支援・経営コンサルティングのアシスタントを経て、コンサルタントとなる。
経営理念や評価制度策定、労働環境改善、採用をテーマとした支援に取組み、現在チーフコンサルタント。

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