新入社員が安心できる環境づくり~あなたを待っていました!の精神で
- 2022/5/17
- コラム
目次
歓迎されていると感じられないと離職?
ある中古車販売店のM店長より、「1週間前に新たに入社した社員が辞めてしまった」との連絡が入ったので、お話を聞いてみました。
その日、M店長が出社すると、見たことがない青年が店舗入口で待っており、「本日からよろしくお願いします」と声を掛けられました。
そこで思い出したのは、社長が先日面接をしており、「採用するかもしれない」と言っていたこと。
しかし、入社予定日はおろか、そもそも採用したということ自体も共有されていませんでした。
入社後、M店長は頑張って教育したそうですが、残念ながら、その新人さんはわずか1週間で退職してしまいました。
相手を知る努力をしよう!
この新人さんが、歓迎されている、大切にされている、と感じられなかったことは想像に難くありません。
では、どのように歓迎するのがよいのでしょうか。
ポイントは、相手を「知る」こと、「知る」努力をすること。
人は、自分を知ってくれている、理解してくれていると思える環境に安心感を持ちます。
全社員で新入社員を歓迎する
たとえば当社では、こんな取り組みをしています。
情報共有
入社が決まると、採用担当者から幹部メンバー全員に、入社の経緯、採用の決め手、当社に期待していること、留意点などをメールで配信する。
(当然、入社日も共有します!笑)
積極的にコミットする
入社前には全社員に簡単なプロフィールを共有し、入社当日は社員全員から「必ず」話しかける。
新人から「自己紹介をさせる」のではなく、既存社員から挨拶をします。
ウェルカムパーティーを開催
全社員が集まる場で、当人にはサプライズでウェルカムパーティーを実施します。
パーティーといっても盛大な飾りつけや食事、といったものではなく、入社する方を「知る」ための、せいぜい20~30分くらいの簡単な会です。
たとえば、本人のオープンにしてもよい情報を元に「○○さんクイズ」を実施するなど、皆で楽しみながら、新入社員への理解を深めます。
歓迎する気持ちは具体的な形で
いかがでしょうか。
なんだ、そんな簡単ことか、と思われるかもしれませんが、難しいことを行う必要はないのです。
大切なのは全社員が新入社員を「知る」努力をし、思い切り歓迎することです。
歓迎の気持ちは形にしなければ伝わりません。
受入れ準備は万全に
新入社員に「歓迎されている」と感じてもらうためには、入社後に何をしてもらうのか、自社がどう対応するのかを、しっかり考え、準備しておくことが重要です。
特に、社会人経験の少ない新卒や第二新卒の若手社員であれば、社会人としての基本的な考え方や知識から教育する必要があります。
その他、自社で仕事をスムーズに進めて行く上で必要な基礎教育などを入社後どのように行っていくのか、事前にカリキュラムや資料の作成、指導担当者の訓練などしっかりと準備しておきましょう。
価値観や考え方を共有
当社では、入社後の1週間は社会人としての心構えや会社の価値観、仕事の進め方などの研修を実施しております。
その後、業務を進めながらより実践的な育成を行いますが、仕事をする上で軸となる考え方を最初に教育します。
また、今までどのような人生を送ってきたのかを振り返ったり、これからどのような人生にしていきたいのか目標を考え(ライフプランを作っ)たりする時間を設けることで、深く新入社員のことを「知る」ことができます。
10年後の姿から逆算し、目標を立てる
私も入社時に研修を受けたとき、10年後になりたい自分の姿から逆算して3年後、1年後の目標を代表の堀越からアドバイスを受けながら考えました。
研修後は、自分で設定した目標を踏まえて仕事を任せてもらえているので、新入社員でもやりがいを感じながら仕事ができています。
今回は入社直後の対応についてお話しさせていただきましたが、もちろんその後のサポートも重要です。
そちらについては、また次回以降でお話させていただきます。
まずは新入社員に「この会社に入って良かった!」と思ってもらうために、自社の対応は十分かどうか、見直してみてはいかがでしょうか。
「チームエルのチームづくり」コラムは以下からもご覧いただけます。
第1回目:経営を楽しむためのエッセンスは経営理念の実装にあり
第2回目:出会いから始まる未来〜いい人材とは何か
第3回目:どんな人が好き?あなたの会社に合う人材の見つけ方
第4回目:会社に合う人材を探し続ける覚悟と、受入れ準備を