【コラム最終回】仕事が面白くなる!お客様の成果を生む働きやすさから始めよう
- 2022/12/20
- コラム
目次
まずは自社の従業員に誠実であれ
当社の経営理念の1つは「関わる全ての人々に対して誠実である」です。
お客様の成果や成長のために、迷いなく、誠実かつ全力でご指導・ご支援する環境を作るためには、社長・役員が自社の社員に対し誠実を尽くせているか?がとても大切です。
不誠実に感じる行動の一つは「言っていることと、やっていることが違う」こと。
当社でいうと、お客様に対し、ご指導させていただいていることを自社ではやっていない、または、部下に対し、指導している内容を自分(上司)はやっていない、などです。
社内での不誠実な対応の積み重ねが、社員の「目」を曇らせます。
自社でできていないことをお客様にご指導する、上司がやっていないことを自分はやり続ける。
このような不誠実さが蔓延すると納得できない社員は退職し、不誠実なことを受け入れる社員だけが残り、いつかはその不誠実が当たり前になります。
経営陣が体現して理念は浸透する
当社の離職率が高かった時を振返ると、役員・管理職が経営理念の率先垂範ができていなかったことも要因だったと思います。
過去の反省も踏まえ、現在は、全社員に求めている社内ルールのなかで、社長・役員だからやらなくても良いモノは1つもありません。
例えば、毎日の日報、各種提出物の納期、メール返信の納期、社内イベント・勉強会参加など。
「凡事」にも手本となるような立ち振舞いと言動を求め、経営陣自らが実行し続けることで、理念である「誠実」を全社で追求しています。
小さな綻びにも目を向けよう
「割れ窓理論」をご存じでしょうか?
環境犯罪学という学問で、建物の窓が壊れているのを放置すると、誰も注意を払っていないという象徴となり、他の窓もまもなくすべて壊されてしまい、大きな犯罪の温床になる、という理論です。
会社に置き換えても全く同じことが言えます。
社内での小さな不誠実な行動を1つ放置すると、他の不誠実な行動も許されるようになり、いずれお客様に対する不誠実な行動が拡散することにつながります。
役員・管理職の行動で「割れ窓」になっている行動はないでしょうか。
社員が、お客様のために、迷いなく、全力で取り組める環境を作るために、ぜひ一度見直してみましょう。
働きたいと思える職場とは?
会社に活気がない、若手社員が定着しない、というようなお悩みを聞くことがあります。
飲みに誘ってみたり、感謝の手紙を送ってみたり、いろいろ手を打ってみるが上手くいかない、そんな話を聞いたことはありませんでしょうか。
ここでは何故このようなことが起こるのか考えてみたいと思います。
第一に重要なのは信頼関係の構築
結論から申し上げると、順番が間違っているから、ではないかと思います。
一番にやらなければいけないことは、社員から信頼されるための関係を作ることです。
会社や上司を信頼できていない状況で飲みに誘われたり、感謝の手紙を送られたりしても、社員は喜べないどころか不信感を抱き不快にすら感じるでしょう。
ではどうすべきなのか、人間関係を例に考えてみましょう。
あなたはどのような人を信頼するでしょうか。
嘘をつかない人、約束やルールを守る人、このあたりが信頼に値する最低ラインでしょうか。
社員と会社の信頼関係は、人間同士のそれと同じだと言えます。
故に、些細なことで信頼を損ねないように、役職が上であればあるほど、気を引き締めなければならないのです。
理念が周知された納得できる職場環境
若手社員からすれば、社長や役員はもちろん上司や先輩社員も会社側の人間です。
会社側の人間を信頼できていない状況で、あの手この手で手を打ってみても逆効果になってしまうでしょう。
だからこそ、堀越が先述したように、納得感のある労働環境を作り、経営陣が理念行動を率先垂範することが大事なのです。
経営についての相談を受けて話を聞いてみると、このようなやるべきことができていないことがよくあります。
もし、ベースとなる環境や体制ができているのであれば、これまでチームエルのコラムで紹介したことや思いついたアイデアなどをどんどん実行していただければと思います。
重要なことはリーダーが率先垂範することです。
そうすることで、自然と目指す姿が社内に浸透していきます。
是非、「顧客起点思考」のスパイラルで仕事を楽しめる組織を作り上げていただければ幸いです。
全12回にわたり「チーム作りのためのノウハウ」をわかりやすく丁寧に毎月寄稿くださったチームエルのみなさま。本当にありがとうございました。組織のあり方を考えるうえで参考にされた方も多いのではないでしょうか。
チームエル出版の書籍
中小企業の経営者のための経営ノウハウマスターシリーズ『本当に欲しい人材が集まる会社のつくり方』。チームエル代表堀越さんによる仕事を通して培った経営における「人材」の捉え方や、若手スタッフによる「採用される側」の視点に立った採用ノウハウについて書かれた本です。「人材」についての悩みや不安を持っている経営者に是非読んでいただきたい一冊です。