事業投資とは?③フランチャイズ投資の要諦
- 2022/5/10
- 事業投資
目次
それでも事業投資でFCを勧める理由
常々言っていますが、ゼロから立ち上げる事業は成功すれば恰好が良いですし、夢もあります。
しかしながら、実際には成功確率が低いのが現実です。
様々な統計データがありますが、新規事業、起業の成功確率は、経営の天才と言われるユニクロ柳井氏でさえ1勝9敗と自らの経験で語っています。
「成功」の定義は難しいところですが、「5年生存率」(*注1)を基準とすれば、通常の起業は15%(個人的にはもっと多いと感じています)、フランチャイズ起業は65%と、4倍以上との調査もあります。
*注1 「フランチャイズ投資入門」古川暁著(秀和システム社出版)
FCは、実践型ビジネススクールと捉えよう!
本当に起業して成功したいのであれば、MBAや大学院にいくよりも、FCに加盟してリスクを負いながら現場で学ぶ方が近道かもしれません。
FCという仕組化、マニュアル化できた(しようとしている)ものを次のステップに活かしていくことは、ビジネスを学ぶうえでの最高の題材とも言えます。
そこには机上の空論ではない、実学の題材が溢れています。
私も倒産するFC本部に加盟した経験があり、その時の教訓が現在とても活きています。
M&AでFC加盟という選択肢
私の周りのFCオーナーも、M&Aで店舗展開している方々が増えてきました。
加盟店の譲渡は契約によって原則禁止されているケースがほとんどですが、現実には本部了承のもと水面下で取引されています。
利益を上げているケースでも、オーナー側の体調不良、本業集中、他事業への転換、資金調達、後継者不在、飽きた等の理由により売却されるケースは多いです。
また、「直営店」も譲渡対象になるケースがあります。
特にアーリーステージの本部は、資金調達や本部機能強化のために直営店を手放すケースが多々あります。
本部としても、成功する加盟店が増えるのは望むところなので、利害が一致します。
直営店、既存加盟店の譲渡をダメもとで交渉することも選択肢としていれるべきです。
さらには本部を買ってしまうという選択肢も
フランチャイズ本部自体の譲渡事例も増えています。
整体サロンの「カラダファクトリー」、女性向け体操教室「カーブス」、シュークリームの「ビアードパパ」、回転寿司の「スシロー」等もM&Aにより経営主体が交替しています。
これらは大型案件なので公知となっていますが、小規模フランチャイズ本部の譲渡も水面下で増加しています。
投資額も難易度も上がるので、安易にお勧めできませんが、チャレンジする価値のある分野だと思います。
今回は事業投資の一形態である「フランチャイズ投資」について説明しました。
ここでは書ききれませんが、巨大マーケットだけに、とても活発に動きがある業界です。
最新情報や失敗事例からの教訓を得るには、良いコミュニティに属するべきで、それこそが成功の近道であると感じます。
もし興味があれば、「フランチャイズ加盟者の為のビジネス研究会」(代表:古川暁氏)を覗いてください。入会審査はありますが、月1回定期開催している勉強会には、初回に限り無料参加可能です。
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